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不愉快な本の続編 (新潮文庫 い 83-6)

不愉快な本の続編 (新潮文庫 い 83-6)

不愉快な本の続編 (新潮文庫 い 83-6)

作家
絲山秋子
出版社
新潮社
発売日
2015-05-28
ISBN
9784101304564
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不愉快な本の続編 (新潮文庫 い 83-6) / 感想・レビュー

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ゴンゾウ@新潮部

「続編」と言うことだが、本書から読んでも不愉快だった。嘘つき男のロードムービー。全く共感できない主人公のはずなのに引き込まれてしまう。絲山さん、さすが。

2020/08/31

ふう

女友達の万引き癖を知ったあと、美術館で盗んだ彫刻を「あげるから、もう泥棒はやめな」と渡したとき、もう乾は井戸から出ることをあきらめたのだと感じました。こいつらみんな東京に行くのか。いいなあ。「ああオレも太陽が見てえ」…不愉快な本の続編は、不愉快というよりはやるせないものでした。

2016/02/29

masa

夜な夜なことばと性交した。勿論、誰かのためではなく自分のために。誰かのためにする性交なんて吐き気がする。そうだろう?そうして生まれた子どもが物語だ。ことばと大切に育てた物語はやがて本になり他人の家へと嫁ぐ。親としては複雑な気持ちだが誰にも読まれない物語はとても哀しそうだからこれでいいのだと諦める。他人に知ったような顔で批評され、それこそが不愉快な物語の続きになるとしても。そのうち売れた作品をAIで分析し生成した、誰かへと迎合した物語の時代が来る。それが最も不愉快な本の続編なのだとあなたには気づいて欲しい。

2021/01/24

絹恵

彼は感じられないと言ったけれど、本当は感じすぎてしまうから何も感じなくなりたいと願ったのかもしれません。どこまでが嘘でどこまでが本当なのか、ムルソーが噤むことで守った本心と、乾が恣意的に紡いで託した本心は、本質は同じなのだと思います。だからこそ彼の魂は、太陽も海も愛も求めた全てがある本のなかで眠ることが出来るのだと思います。

2015/07/16

coco夏ko10角

単行本読了済。『愛なんかいらねー』の乾ケンジロウ再び。あちらの乾はホント苦手で再読する気になれないけど、この本の乾は思考の展開の仕方とか結構好き。なにより小説ならではの表現世界が好きなので、時々開いて文章を齧りたい。あとこの作品をちゃんと「解説」する鹿島田真希さんすごい。

2015/06/23

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