聖家族(上) (新潮文庫 ふ 42-4)
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聖家族(上) (新潮文庫 ふ 42-4) / 感想・レビュー
優希
血の系譜と言える歴史ノベルだと思います。過去・現在・未来が混濁したとき、血は一体どこへ流れるのか。下巻も読みます。
2023/01/23
メタボン
☆☆☆☆ロードノベル、一族の血の歴史、土地の記憶、圧倒的な暴力等、様々な要素が詰まった、一大叙事詩。大江健三郎にとっての四国の森のように、古川日出男にとって東北は書かずにはいられないテーマなのだろう。鳥の名の付く婆さまが語る歴史。ヤシャガシマ(青森)からハチランシャマ(郡山)へ。いつまでも平成元年である白石のコンセプトは秀逸。ガマルは笑った。山手線を内包する大潟は八郎潟の死により誕生。殺戮阿鼻叫喚の山形。クロスする郡山そしてその街の高みから見つめる眼(アイ)=I。実はラーメン紀行ともなっている「聖兄弟」。
2021/02/13
かわうそ
面白いとか面白くないとかいう感想が意味をなさない感じ。引き続き下巻へ。
2014/04/26
poderosa2
腰を据えて読むべく、ずっと積まれたままでいた「聖家族」。原稿用紙2000枚を超えたメガノベルの紐を漸く解く。流石、古川日出男としかいいようのない世界。溢れ出す言葉は、それぞれに疾走し、そして日本語は進化する。時間も空間も重力からも解き放たれた世界は何処に向かうのか、怒涛の下巻へ!!
2017/08/18
海月
あらゆる時代とジャンルを内包して在る、東北の、祖母の、家族の、兄弟妹の、喪われた時間の、埋没した歴史の、言わば聖典。この物語の終焉は何処に行き着くのだろう。
2014/04/20
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