人柱はミイラと出会う (新潮文庫)
人柱はミイラと出会う (新潮文庫) / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
連作短編集。表題作は第一話で既読。参勤交代があるようなパラレルワールドでのミステリー。鷹とミョウガの話が良かった。
2015/06/18
ジンベエ親分
人柱、お歯黒、参勤交代などの風習が今に残っているというパラレルワールドの日本での話。アメリカからの留学生の目を通して語られるので、見知らぬ風習に戸惑い、日本人から説明を受け、という流れが同じく何も知らない我々読者の目線と一致していて読みやすい。まあそこは石持作品、座間味君のようなキレ者が活躍するミステリーなのだが、その謎もそれら風習にがっちり関係してるわけで、読者も一緒に考えることができる面白さがある。とはいえ、飛躍度は凄まじいものがあるので、なかなか正解はできないが(笑) 気軽に読めて楽しいミステリー。
2018/02/14
すたこ
★★★★昔の日本の風習(人柱·黒子·お歯黒etc)が残っていたら…パラレルワールドものの連作短編集。それらの風習に事件を絡めたほのぼのミステリー。こんな設定思い付くなんて、さすがの一言!それぞれが妙にハマっていて、今だに自分の知らないところで行われてるんじゃないかと信じそうになってしまった。とても読みやすく、面白かった。留学生のリリーの想いが可愛らしい。表紙の絵が好き。
2018/06/06
masa
「人柱」「お歯黒」「参勤交代」といった日本古来の風習が、現代にも残っていたとしたら。留学生を通じて「ここがヘンだよ日本人」的に語られることで、それはあたかもパラレルワールドで現在進行形であるかのような自然さで読者の脳内に焼き直しされる。TV番組で昭和がヤバイとクローズアップされるように、現代だってひとつ先の時代から振り返る日が来ればきっと変な風習だらけなのだろう。例えば電車に乗ったら皆が一様に小さな画面を眺める様は、そう遠くない未来に異様な風景として映るだろうことは確信している。明日の異常は昨日の普通だ。
2024/02/24
きっしぃ
もしも江戸時代の慣習が現代に残っていたら…なミステリー。人柱、黒衣、お歯黒、参勤交代がある、なぜか札幌が舞台。一話目だけ読んで、なんとなく続き読んでなかったけど、今回は読了。仮想設定を生かしたロジカルな推理が楽しい。ほとんどの慣習は残ってなくてよかった!だけど、厄年休暇欲しいー、来年一年休みたい。。
2017/12/08
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