形影相弔・歪んだ忌日 (新潮文庫 に 23-7)
形影相弔・歪んだ忌日 (新潮文庫 に 23-7) / 感想・レビュー
harass
芥川賞受賞後のことや、縁を切られた母からの手紙のことなど。短編6編。しっかしこの露悪趣味は久しぶりに読んだが途中耐え切れずに飛ばした箇所があった。私小説というジャンルを蘇らせたと言われる作家であるが、このジャンルが衰退した理由がよく分かる。衝撃も慣れるとマンネリ感をかんじる。この作家のキャラを楽しめればよいのだろうが…… もっと過激なことをやるしか道はないということに。まあ出たら買うのは買うのだが。
2015/12/30
とし
芥川賞作家西村賢太さんの6つの作品集。日本独自の私小説というジャンルの話で、破滅的にというよりユーモラスに主人公の生活が描かれています。文体は難しく書かれているところもありますが、総じて読みやすかったです。古めかしい文体と難しい漢字、過酷?甘え?といえる主人公の生活ぶりからくる苛立ちや怒り。それに対してジョークや笑いなどがありそのギャップが面白かったです。主人公の同棲相手の恋人に対する身勝手さはすごいものがありますね。ただものすごく正直なんだなとも思いました。女性はどんな感想をもつのかなと気になりました。
2016/01/02
YO)))
貫多シリーズ.若干飽きたけどあと20冊ぐらいはこのノリで読めそう.
2015/12/27
ぽち
文庫版の表題作「形影相弔」は芥川賞受賞時を題材にしているとのことでいろいろ期待していたけれども照れ隠しか実際のところかかなりあっさりした掌編だった。読み物としてはあいかわらず罵詈雑言乱れ飛ぶ秋恵ものがやっぱりばつぐんにおもしろく、これは題材の良し悪し以上に作家の本領が自ずと発揮されてしまっている証左なのか……けれども本作で胸を突かれたのは若き日に未来を暗澹たる気持ちで憂う「跼蹐の門」いい年をしてこういうものに抉られる自分も大概だな……とは思ふ。
2016/01/08
イズム(清瀬泉夢)
芥川賞受賞後の貫多の物語も書かれている短編集です。相変わらずの西村節ですが、年齢を重ね、富と名を受け、安定した生活をしてもなお、人間の本質的な部分は変わらず、小心で、わがままな貫多の苦悩と、葛藤を描いています。とってもユーモラスであり、理解できない部分もあり、共感する部分もあり、いろんな角度から楽しめる作品ですね。相変わらず俺は西村賢太作品が好きです!
2016/01/06
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