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終業式 (新潮文庫 ひ 17-1)

終業式 (新潮文庫 ひ 17-1)

終業式 (新潮文庫 ひ 17-1)

作家
姫野カオルコ
出版社
新潮社
発売日
1999-03-01
ISBN
9784101321219
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終業式 (新潮文庫 ひ 17-1) / 感想・レビュー

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なゆ

高校時代からはじまる、男女4人を中心にやりとりした手紙やFAXだけで構成された小説。手紙の内容から、出来事や関係性や本音の気持ちを推測して読んでいくのは意外と楽しかった。卒業してバラバラになり、それぞれの恋愛や仕事の変化を手紙の内容で追ううちに、いろんな人間模様が見えてくる。時々現れる出せなかった手紙ってのが、本音満載で重要ポイントみたい。私の少し上の年代の話なので、懐かしキーワ-ドにいまいち反応できなかったのが少々残念かな。最後の手紙、読んだ人はみんな同じようなコトしみじみ思ってるんじゃないかな。

2016/07/05

lonesome

不覚にも泣いてしまった。解説にもあるように、手紙を書くとしたためるの違い。確かに、彼らの高校生時代の手紙のやり取りとその後の手紙の内容は、出さなかった手紙も含め時間を重ねるごとに重みを増して変化していく。思っていても面と向かっては伝えられずに内に秘めていた想い。誰に真実を伝えることもなく、手紙だからこそ綴ることが出来た本当の気持ち。時が経つに連れて人間関係が変化したりそれぞれの人物の真相が浮かび上がって来るのが面白いし、それによって人間味が増していくように感じることが出来、上手いなと思った。

2015/08/09

佐島楓

男女四人、仲良しグループは同じ高校の生徒。手紙のやり取りだけは卒業から二十年経っても続き・・・。人生、わからないものだ。好きな人とうまくいかなかったり、思いがけない人と出会ったり。生の息遣いが紙面から聞こえてきて、涙が出てしまった。ここまでの関係を他人と築けることの幸せ、時が経つことの意味・・・。そういうことが、この書簡体小説にぎゅっと濃縮されている。その筆力に圧倒されてしまった。

2014/02/28

百日紅

気になっていた姫野カオルコさん初読み。過激で性描写多そうだな…と勝手に想像していたが、この本はそんな事なかった(笑)。おそらく、カースト1軍、リア充でキラキラの昭和の高校時代を謳歌している。終業式という題名から、ずっと高校時代の話かと思っていたら、高校時代の友達を大切に、仕事に恋に…人生を頑張っている。ラストで終業式という感じだろうか?いや知らんけど?手紙形式で何人も出てくるので、慣れてないので始め違和感あり、よくわからないところもあったが、読みやすくて、入りこめた。出さない手紙とかリアルだった。

2024/06/27

MEI

カドフェス2014より。手紙のみで構成されているスタイルは初めてで、新鮮な気持ちで読み進めることが出来ました。メールが主流の現代とは違う部分が多々ある中で、男女の関係性や思春期の悩みはどの時代でも大して変わらないのだなと感じました。中には自分に宛てられた手紙かのように心に響く言葉もありました。『元気がないときは元気がなくてよいのです』!

2014/09/07

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