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恋情からくり長屋 (新潮文庫 つ 23-2)

恋情からくり長屋 (新潮文庫 つ 23-2)

恋情からくり長屋 (新潮文庫 つ 23-2)

作家
辻原登
出版社
新潮社
発売日
2014-09-27
ISBN
9784101321721
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恋情からくり長屋 (新潮文庫 つ 23-2) / 感想・レビュー

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優希

面白かったです。浪花で恋焦がれ、江戸で情に耽る様子にときめいてしまいます。情念の物語を自由に操り、絶品の恋物語の短編時代小説になっていると思いました。

2024/07/14

安南

作者の水と船への想いにとっぷり浸れる短篇集。表題『夢からの手紙』はシュニッツラーの『夢奇譚』変奏。三島由紀夫好みの衆道秘密倶楽部への潜入は堪らなく魅惑的。『川に沈む夕日』は〔西鶴織留 津の国のかくれ里〕から『おとし穴』は〔西鶴諸国ばなし 大晦日はあはぬ算用〕を換骨奪胎。どちらも近松の『心中天の網島』を通奏低音に名残りの橋尽くしも効いている。江戸も大阪もかつては川と橋の水の都だったのだなぁと、在りし日を切なく想いサウダーデ気分を満喫。(単行本で読了)

2014/09/28

けい子

男の人が書く、こういった切ない恋の話は、可愛くも思えるし色気もあり好き。

2019/11/08

キューブリックがメガホンを握ると「アイズ・ワイド・シャット」になり、辻原登が筆を執ると「夢からの手紙」になる。どちらもシュニッツラー「夢奇譚」の本歌取りだけど、舞台を江戸に移して衆道と武士道で仮装しなおすと、妖しげなエロティシズムといっても、こうまでかわるのかと、イマジネーションの跳躍力に唸らされる。江戸と上方のパワーバランスが地殻変動の兆しをみせる江戸後期を主な時代背景として、人々が何にとらわれ、つきうごかされるのか、江戸情緒が薫りたつ自在な語りを肴に堪能した。短篇間の並行世界の仕掛けに、思わずにやり。

2014/10/18

ネムル

奇譚、滑稽譚、怪談に人情噺とネタが広い。しかし、さすが辻原登とはいえ「枯葉の中の青い炎」や「谷間」といった短編のような振りかぶりも無しに、突然変化球を投げてくるのは参った。しかし、江戸時代への教養が無いもんで、どのあたりにネタが仕込まれてるか見分けにくいのが悔しい。

2014/10/17

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