途方もない放課後 (新潮文庫 さ 27-6)
途方もない放課後 (新潮文庫 さ 27-6) / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
小説と異なったくだけた書き方に最初は戸惑った。でも読み進めるうちに、このエッセイ集にも底の方に小説と同じものが流れていることに気付いた。駆け抜けるようにして生きたこの作家の人生の光と影が、鮮やかに伝わってくる。第一部の「誰のせいでもないけれど」のようなユーモラスなエッセイも、よく読んでみると内に切なさを秘めている。学生時代に作家としてデビューしたことは、心の負担になったのかもしれない。表題作のエッセイが一番好きだった。自分の少女時代を、「途方もない放課後」という言葉でまとめる瑞々しい感性が鷺沢さんらしい。
2018/07/21
ひめか*
美女なのに大雑把で男っぽいギャップがいいよなといつも笑って読んでる。今回はそんな面白さもありながら、共感する面も多かった。【本当に「何かをやりたい人」ならば、その「何か」が見つからないとか言う前に、既に「何か」を始めているだろう。なぜってその「何か」を凄く好きなのだから】自分が好きな事なんてそんなもの。【「学ぶべき」ことなど何一つない。あるものは「学びたい」ことだけ】学生時代に何をすべきとか今でもよく言うが、重要なのは自分の欲望。あとすごい叩いてる店ヒントですぐわかっちゃうよw改善されたかな行ってみたい笑
2016/04/05
あつひめ
わかるわかる~・・・そういう時ってあるある。と一人突っ込みを入れてしまう場面が出てくる。電車に揺られながら眠る時の心地よさとかね。また、鷺沢さんのペンネームに込められた想い・・・。笑わせながらキュンとさせる。またまた一枚鷺沢さんのベールを剥がしたような気がして自己満足している自分が居る。
2010/07/02
ひさしぶり
共感できる憤慨や笑いのツボ。フロッピー失くしちゃったから逝ったのかしら?自虐的なエッセイでも郷愁の漂う小説でももっと残せただろうに……彼女の作品読み終わるとお預けくらった犬のような気分になる。勿論犬になったことはないけど。
2019/09/15
ソラ
内容(「BOOK」データベースより) のっけから、いきなりの風呂嫌い宣言。その理由とは?無人島に連れて行くなら人魚とサカナ女のどっちにする?という質問に対して発された男たちの驚愕すべき答えとは?そして、都内某イタリアン・レストランで受けた屈辱的サービスの一部始終など、サギサワの「告白できない告白」が満載。散々笑わせながら、しんみりくる思い出のエピソードも詰まったスーパー・エッセイ集。
2009/07/28
感想・レビューをもっと見る