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蛍の森 (新潮文庫 い 99-6)

蛍の森 (新潮文庫 い 99-6)

蛍の森 (新潮文庫 い 99-6)

作家
石井光太
出版社
新潮社
発売日
2016-04-28
ISBN
9784101325361
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蛍の森 (新潮文庫 い 99-6) / 感想・レビュー

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三代目 びあだいまおう

感情を揺さぶり涙を誘う!ノンフィクションを土台にしたフィクション。ハンセン病(らい病)に冒された者への想像を絶する差別や迫害。これは我々が知っておくべき過ちであり日本人の歴史的恥部。その苦しみや痛み、絶望。凄惨で残酷な差別をあたかも当然として行使した悪魔、そのDNAは今の私達日本人に確実に受継がれている。現代に蔓延るSNS上の差別攻撃や幼児·弱者への虐待など、我々全ての日本人の魂の奥底に巣食う闇。自制を怠らず人として正しく生を送る為の日本人必読書ではなかろうか。小説としても見事で予想外の感動が待つ‼️🙇

2020/08/04

ゆいまある

かつて、療養所に隔離されることを避け、四国遍路を続けたハンセン病患者たちがいた(それは事実)、患者たちは雲辺寺近くでひっそり隠れ住んだ。そしてそこで虐殺された過去の事件と現在の事件が交錯する。まずは香川県の地理が出鱈目。殺人事件なのに捜査一課ではなく警部補までしか出てこない。県民がカップ麺もうどんしか食べないのも嘘(笑った)。蛍は甲虫だからぶつかったら痛いよ。これ、都会で育った若者が書いた文章だな。調べが雑過ぎてテーマの良さが残念なことに。大島青松園の場面は良い。あとね、香川県にドクターヘリはない。

2022/04/17

miww

衝撃で言葉が出ない。解説に著者は敏腕ノンフィクション作家とある。フィクションの作品だが、歴史を調べ当事者たちに話を聞き書き上げた本作は限りなくノンフィクションなのだと感じる。たった60年前にこんな壮絶な差別と虐待、容赦無い暴力に晒され望みの全く無い状況で生きていた人がいた事に胸が締め付けられた。ハンセン病罹患者の療養所の内情、人の目を逃れる山中での暮らしぶり、彼らが受けた屈辱と絶望が哀しい。とても重く苦しい読書だったが読んでよかった。エピローグと「蛍の森」というタイトルが泣ける。

2016/10/19

mii22.

ここに描かれているハンセン病患者に対する差別や貧困は読むのが辛すぎるほどの内容だ。現実にこのようなことがあったのではないかと思うと本当に悲しいし憤りを感じる。私の幼い頃にもハンセン病はらい病と呼ばれ恐ろしいものでその話は禁忌だったという記憶がある。それは国も人々も無知だったから正しい判断が出来なくてただ恐れることしか出来なかった悲しくて残酷な過去。この物語に出てくる浮浪癩と呼ばれる人々と思われるものごいをする人を神社の縁日で目にしたこともある。だから自分が生きてきた同時代の話だと思うと胸が痛い。辛すぎる。

2019/07/28

優希

読んでいて苦しかったです。フィクションではありますが、ハンセン病差別などにリアルに迫ってきます。ハンセン病の差別のことは知ってはいましたが、実際に突き付けられると衝撃を受けますね。鳥肌が立ちます。

2021/06/05

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