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無能の人・日の戯れ (新潮文庫)

無能の人・日の戯れ (新潮文庫)

無能の人・日の戯れ (新潮文庫)

作家
つげ義春
出版社
新潮社
発売日
1998-03-02
ISBN
9784101328133
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無能の人・日の戯れ (新潮文庫) / 感想・レビュー

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らったった

かなりの困窮ぶりにビックリでした。虚無感がヤバい。ここまで堕落しているのに主人公は特に焦ることもせずに"石"を売る。しかも、そこいらで拾ってきた石。いつもマンガは何かしら前に進もうという主人公が題材になったりしますが、こういうタイプは初めてでした。

2014/07/26

アナーキー靴下

面白くもあり、難しくもあり、何より気が滅入る一冊だった。凡人の私の経験からすると、落ちぶれていくときには鬱屈した気持ちやくすぶる怒りを抱え続ける感覚だったが、本書の特に「無能の人」からはそうした印象は受けない。芸術家でありつつも生への渇望があるからこそ、ひたすらに無価値なものに流れ、無価値なものに輝きを見出だしてしまう、そんな風に見えた。しかし物を売るには別の才覚が必要なだけで、良い物が売れるわけではない。あくまで他人にとって価値ある物のように見せられるかどうか、なのだ。この主人公には致命的に欠けた才覚。

2021/10/01

ちゅんさん

出てくる人たちは馬鹿じゃないし悪人でもないのになにやってもうまくいかない。この先もこのままなんだろうなって感じがわかるから読んでて気分が滅入る。でもなんか読ませるし一部の人たちにとても人気があるのもわかる気がする、解説は吉本隆明だし多分つげさんはすごい人なんだろうと思う。

2019/07/14

ユー

各タイトル共、終わり方が、寂しい。それでも、なぜか読み入ってしまう。実体験や世相を表した内容だからだろうか?古本屋で、たまたま見つけたけど、他の作品も気になっています。

2013/10/22

みや

つげ氏の生き方を色濃く投影した私小説のような漫画集。繰り返し変テコな商売に手を出しては失敗し、貧困に突き進む主人公。作中、ことあるごとに妻になじられ漫画を書くよう懇願されるも、そこから逃避して袋小路に迷い込む。その曲折がネタとなって作品に結実しているのが皮肉である。そしてその珍妙な体験の数々が実に面白い。

2021/12/19

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