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義男の青春・別離 (新潮文庫)

義男の青春・別離 (新潮文庫)

義男の青春・別離 (新潮文庫)

作家
つげ義春
出版社
新潮社
発売日
1998-07-29
ISBN
9784101328140
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義男の青春・別離 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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つちのこ

ませたガキだったので、ランドセルを背負った小学生時代から『ガロ』を町の本屋で立ち読みしていた。その頃から50年以上もファンを続けているお気に入りが、つげ義春。本書に収録された作品は70年代から終作となった87年の『別離』まで。夢日記をもとにした活動前期に多いシュールな作品は少ないが、それでも『外のふくらみ』や『窓の手』といった気色の悪い作品が並ぶ。お気に入りは『別離』。心神喪失状態にあった頃の執筆だけに、閉塞感と苦悩が迫る。この作品をもって長い休筆状態になってしまったことが、ファンとしてあまりにも寂しい。

2022/12/16

501

夢をもとにした夢もの5作品のうち「夢の散歩」「夜が掴む」「コマツ岬の生活」「外のふくらみ」が収められた作品集。「外のふくらみ」は水彩絵の具のようなタッチで、人物は影になっている。部屋の中に外が侵入してくるのにやりきれなくなり外に飛びだす。行きつけの喫茶店に入るが、出口を探してさまよい見つけた階段を上ると徐々にすぼまり、終いには身動きが取れなくなり悲嘆に暮れる。言いようのない不安と絶望が絵のタッチで描かれていて印象的な作品。他、「やもり」がしみじみとして心にしみてよかった。

2020/06/17

アズル

最近、忙しく「心の平安」を求めて再読。「別離」での「何回やったんだよ」が読みたかったです。

2014/10/24

アズル

この文庫としては、十何年ぶりの再読。「夏の思いで」「事件」あたりが好きです。そういえば、この文庫の画像にも入っている、帯の映画「ねじ式」、観に行きましたね。今思うと、すごくつまらなかったです(笑)。

2014/02/19

とみやん📖

何だか疲れが抜けず、つげ義春の漫画でも読んで、現実逃避しようかと思ったら、ますます気が滅入った。 タイトルとなっている、「義春の青春」と「別離」、はたまた「海へ」「やもり」など、自伝的な作品がとても良い。戦後まもなくから高度経済成長期まで、貧しくて喰えない時代の閉塞感がよく伝わってくる。その他の作品も夢日記を下地にしたようなシュールで荒唐無稽な内容が多い。大人の漫画で、つげ作品に惹かれてしまう。

2022/11/03

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