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帰って来た木枯し紋次郎 (新潮文庫 さ 12-6)

帰って来た木枯し紋次郎 (新潮文庫 さ 12-6)

帰って来た木枯し紋次郎 (新潮文庫 さ 12-6)

作家
笹沢左保
出版社
新潮社
発売日
1997-08-01
ISBN
9784101329062
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帰って来た木枯し紋次郎 (新潮文庫 さ 12-6) / 感想・レビュー

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新田新一

「あっしには、かかわりのねえことでござんす」のセリフで有名な木枯し紋次郎を主人公に据えた連作。紋次郎の虚無的な内面を描写しながら、中山道の宿場町で起こる様々な事件が描かれます。木枯し紋次郎が老いを自覚しているところが心に残ります。若い時のように切り合いで素早く動き、優位に立つことができません。颯爽としたヒーローよりも、こちらの方が共感しやすいと思いました。詩情を感じる映像的な文体が素晴らしく、物語の中に入り込みやすかったです。

2024/10/08

ひかつば@呑ん読会堪能中

40を前にして傷ついた紋次郎の命を救ったのは10年前に紋次郎に助けられた商家の主。堅気の衆とは関わりを持たない紋次郎だが、世話になった主への義理から旅立つことができず、主に請われて長逗留するうち堅気の衆と交わらざるを得ない難儀に巻き込まれる。紋次郎とともに登場する年老いた2人の渡世人生き方を含め、所詮無宿者の紋次郎の孤独さにじ~んときた。

2013/04/15

イチコ

我らが紋次郎が帰って来た!と祝いのムードもなく、なんと舞台を一ヶ所に定めて書かれていく。 肉体的には限界を迎えながら、木枯しの吹く道の上にしか生きる場所を見出せない紋次郎と、紋次郎のためとそれを必死で止める優しい人々、そして冷たい世間の目をいつもの短編集形式ながら一貫して書いていく。唯一の長編・奥州路の再チャレンジ的な感じがしないでもない。 枯れ果てた紋次郎もさることながら、かつて武士から譲り受けた名刀がボロボロなのがなんかショック。

2023/07/07

辺野錠

紋次郎が帰ってきたが年齢はアラフォーで渡世人としては高齢になり怪我を負ったのがきっかけで一か所に定住することになるのがこれまでと大きくフォーマットを変えて来た感。斬り合いに体力が追い付かないのがショッキング。起こる事件も人生について考えさせるものが多かった。最後は元祖の第一話以来再び死亡扱いになって旅立ちどうなるのか。その中で良寛や時代背景の歴史要素を盛り込むのが流石の技。

2024/06/06

ワカゾー

知らなかった、紋次郎が帰って来たとは。

2012/01/12

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