ワイルド・ソウル 下 (新潮文庫)
ワイルド・ソウル 下 (新潮文庫) / 感想・レビュー
しんたろー
私にとって「好きな読書」とは…①時間を忘れて楽しめる②知らなかった事を知れたり、普段は考えない事を考えたり出来る③人情が伝わり風景が目に浮かぶ…本作は全てを満たし興奮させてくれた!上巻でシッカリと人間関係と切ない想いを描いているので、下巻の復讐劇を素直に応援しつつ「何処に着地するのか?」と読む手が止まらない。1000ページの大作だが3日かからずに読めた事が面白さの証拠と言える。単に歴史の暗部を描くだけでなく、サスペンスやヒューマンドラマが効果的に配置されていて「一級品のエンタメ」と思える記憶に残る傑作!
2019/11/14
🅼🆈½ ユニス™
あ〜読み終えた。どうしよう。悲しい。🇧🇷 素材の選択だけでなく、ストーリー展開と構成能力、見事なユーモアとセリフまでカッコ良過ぎる。終始迫力溢れる展開としっかりした構成はラストの強烈なカタルシスとヒューマニズムへと繋がり、今まで経験できなかった新たな感動を与えて貰った。先ずは今も何処かで癒えない傷を負って苦しんでる棄民だった人々に神の御加護がありますように祈りたい。🙏 この傑作を書いてくれた「垣根涼介」さんに感謝したい❗️この作品をおススメランキングの頭に置いてくれた読み友さんにも感謝したい❗️
2018/05/12
とん大西
おぉ!まさに全編通してワイルドでソウル!哀愁の混じった汗臭さに魅了されっぱなしでした。かつての移民政策に埋もれていった名もなき同胞。日本国政府へのリベンジは追憶との決別。ケイの躍動、松尾の理性、山本の悔恨、そして衛藤の覚醒…。痛快ながらも切ないハードボイルド、激アツな読みごたえに大満足です(^.^)
2020/08/01
chiru
半世紀前に日本政府が打ち出したアマゾン移民政策。 それは、農業用地としての素地のないことを隠したまま移民を募り、貧困と病に倒れる人達のSOSを無視したイリーガルな国策だった。 悲惨で過酷な生活を生き抜いた移民二世が起こす、外務省をターゲットにした復讐劇。 彼らの真の目的は、歴史に埋もれた史実を掘り起こし、現代人に知らしめることだったのかな。 ポジティブで恋にも性欲にも忠実だった二世が恋を実らせるラストは爽快感に包まれて、読んでよかった!って思いました。★5
2018/08/23
ゴンゾウ@新潮部
後半に入ってさらに加速。犯人ケイと記者としての良心に挟まれて悩む貴子に感動。きっと素敵なんだろう。犯行は未遂となったが結末はハッピーエンドでよかった。トータル900ページの大作だったが全く厚さが気にならなかった。
2016/04/13
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