かたみ歌 (新潮文庫)
かたみ歌 (新潮文庫) / 感想・レビュー
射手座の天使あきちゃん
「♪真綿色したシクラメンほど~ ♪儚い命と知ったとき~ ♪だから今夜だけは君を抱いて~ ♪森と泉にかこまれて~ ♪このまま死んでしまいたい~」 って、意味もなく「かたみ歌」の歌詞をつなげてみました(笑) 意外とホンノリ心温まるお話でした、さぞや皆様の郷愁をそそる昭和ノスタルジーなんでしょうね、おほほ <(^_^;
2011/06/10
三代目 びあだいまおう
切々ともの哀しさが漂う短編集。舞台は昭和40年代の下町商店街。ノスタルジックに浸れ、私のような年代の者にとって懐かしの景色がセピア色の写真のように蘇る!どの編も生と死をテーマに置き、それでもどこか温かな想いがふぅわりと浮かぶ心地よい読み心地。読メで教えて頂いたこの本は期待以上の陶酔を私に残してくれました!最終章に紡がれる罪と愛、展開の繋がりに賛辞を贈るがごとく天を仰ぎました❗秀逸で大好きなのは『栞の恋』!携帯なき昔日の、あのドキドキを思い出します🤭この世とあの世を繋ぐ不思議な物語、至極お薦めです‼️🙇
2019/08/04
pino
「「かたみ歌」は死を描いている。不条理な死、突然の死、時代の間に消えていった命などだ。どうして。と思うと切ない。舞台は東京下町。アカシヤ商店街の界隈は、度々、死にまつわる事件が起こる。どれも、信じがたい奇妙な出来事だ。死者は様々な形で現れるが、古本屋の店主をはじめとする住人たちは、戸惑いながらも受け入れている。町の古寺も重要な役目を担っている。死を描いた物語だが不思議と温かい気持ちになれる。今はシャッターの降りた商店街を歩いてみようか。古い流行歌があの人を連れてくるかもしれない。きっと優しい笑顔だと思う。
2013/04/28
kishikan
下町アカシヤ商店街を舞台にしたいくつかの物語。お寺、古本屋、中古レコード屋など共通の店と登場人物が関連しながら最後にその謎も解ける。アカシヤの雨がやむとき、モナリザの微笑みなど、いくつかの懐かしいヒット曲も登場するなど、朱川らしい心温まるファンタスティックホラーに仕上がっている。中でも「栞の恋」は感動ものだが森見の作品にも似たような話があったような・・・。
2008/10/21
馨
「栞の恋」が目当てでしたが他の作品もほんわかあったまるようなものばかりで泣けました。全部好きです!
2012/11/07
感想・レビューをもっと見る