雪だるまの雪子ちゃん (新潮文庫)
雪だるまの雪子ちゃん (新潮文庫) / 感想・レビュー
アン
ある大雪の日、風にのり、空から舞いおりてきた野生の雪だるまの雪子ちゃん。雪子ちゃんは好奇心も旺盛で、チャーミングな子です。隣りに住む百合子さん達と見る凍った滝が幻想的で美しく、新年のお祝いをする場面は和やかな雰囲気。何気ない日常を楽しむ喜びや、思いやりの大切さを思い出させてくれます。雪景色に包まれた冬の世界で、雪子ちゃんに会えたら嬉しいですね。今年も素敵な出会いのある、心あたたまる一年となりますように。
2020/01/04
nico🐬波待ち中
山のふもとの小さな村に住んでいる雪だるまの雪子ちゃん。大雪の日に突然空から降ってきた野生の雪だるま。ピンク色の長靴をはいていつもゴキゲンに散歩をしている。雪子ちゃんにかかれば曇り空でも「いいお天気!」だから。お隣に住んでいるお友達の百合子さんもとても素敵。二人の女子トークは和やかで参加したくなる。読んでいる内に笑顔になれる物語。寒い季節は苦手だけれど、こんなに可愛く素敵なお友達と過ごせるなら、ちょっとくらい我慢しなければ。今度から大雪になったら空を見上げてみよう。雪子ちゃんが降ってくるかもしれないから。
2017/12/18
優希
再読です。ある雪の日に降ってきた雪だるまの雪子ちゃん。好奇心旺盛で、何にでも興味を示すのが可愛いなと思わされます。メルヘンと日常の世界にただ魅せられるばかりでした。溶けちゃう前の大冒険が楽しいです。色々なことに目を向けることを思い出させてくれました。
2018/06/09
優希
雪だるまの雪子ちゃんというのからして可愛いです。ある豪雪の日に空から降ってきた野生の雪だるまの雪子ちゃん。目の前の風景や聞こえる物音、初めて出会うものばかりの雪子ちゃんの好奇心が愛らしいです。色々なことに触れる喜びを味わっているのがもう可愛くて。メルヘンの世界と日常が混じった不思議な世界観が素敵です。心がほっこりする冒険を味わいました。
2015/03/21
ユメ
私はこの本を読むまで、野生の雪だるま、という動物が存在するなんて想像したこともなかった。ところが今では、雪だるまの雪子ちゃんという存在をごく自然に受け入れている。江國さんは、読者を優しく物語の世界にとりこんでくれるのだ。私たちは雪子ちゃんを愛さずにはいられない。読者は些細な描写から、雪子ちゃんはいつか溶けてしまうのではないかという気配を察知する。しかし、雪子ちゃんは哀しみなんてちっとも背負ってはいない。いつも明るく生をきらめかせている。雪子ちゃんのように朗らかに世界に挨拶しながら生きていきたい、そう思う。
2017/12/28
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