ハリネズミは月を見上げる (新潮文庫 あ 65-4)
ハリネズミは月を見上げる (新潮文庫 あ 65-4) / 感想・レビュー
あおい
電車で痴漢にあった鈴美を助けてくれたのは同じ学校の比呂。高校でうまくやっていくことに細心の注意を払っている鈴美は思ったことをズバズバ言う比呂に興味を持つ。少しずつ距離を縮めていく彼女達。自分の力ではどうしようもできないことの方が多いけれど自分を大事に一生懸命生きていこうとする強さを感じました。
2024/10/05
フジッコ
様々な言葉の暴力の形。言葉は危険物、扱い方を間違えると、人一人を抹殺してしまうくらいの破壊力あるのに、誰もその事が分かっていない、考えて言葉を発していない。それはとても怖い事なんじゃないかなぁ。でも、自分ももしかしたら、何気なく言葉を発して人を傷つけているのではないかと考えると、立ちすくんでしまいそうになる。 難しいけど、無関心でいてはいけない大切な問題。あさのさんは、分かりやすい丁寧な文章でそれを教えてくれました。ありがとうございます。
2023/05/07
海
鈴美は学校という集団生活の中で孤立することを恐れながらも、凛として誰にも媚びない比呂に憧れる。その気持ちはとてもよく分かる。物語の後半のテーマはパワハラ。特に言葉の暴力で壊れてしまう大人が描かれる。自分が女子高生のときにそんな大人を見てしまったら、どうしただろうか。鈴美と比呂みたいに、負けない、と思えただろうか。
2024/05/15
kuma suke
大人たちの問題に正面からぶつかる主人公たち、えらいな…。大人になると目をそらしたり、ごまかしたり、そんな技ばかり身につけちゃうよな。
2023/07/24
Hideo Itoh
紛れもない「青春小説」なので、68歳のじぃさんが感想を述べるなんて見当違いもはなはだしいのだが一言だけ。まわりからハブられたり、苛められたりしないよう、じぶんのホントの気持ちを封印して窮屈な生き方をしている中高生に是非とも読んでほしいとだけ書いておこう。あ、おとなになってもあるか・・・こういうこと。
2023/07/21
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