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先生とわたし (新潮文庫)

先生とわたし (新潮文庫)

先生とわたし (新潮文庫)

作家
四方田犬彦
出版社
新潮社
発売日
2010-06-29
ISBN
9784101343723
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先生とわたし (新潮文庫) / 感想・レビュー

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傘緑

ニューアカの書くものは、内容はともかく包み込む技巧だけには特化しているので厄介だが、一感想として、「長い髪を後ろに撫でつけて歩くそのさまに、オスカー・ワイルドの影を見てとった」、本人は志半ばで散ったが弟子たちが暴れている、由良君美という重要な人物に光を当てたことは評価できるが、著者の書きぶりが、半ば思惑有りげな神格化のようなヨイショと、一転した尊敬と愛の無い貶め(英文の由良の論考を第一に「相当に凝った文体」としながら、少し後で「気取って、少し背伸びしている」と本音の吐露w)、また高山宏を…(コメント欄へ)

2016/11/30

fseigojp

こちらはうってかわって師弟もの。象牙の塔は、息苦しいなあ。中島義道さんも態度が悪いと、教授夫妻から、自分のみならず妻までお説教される話があった。うーん。アカハラの元祖。ちなみに東大の独文の種村は怪奇幻想、仏文の澁澤はサド研究が有名 このごろ英米文学に目覚めたので由良先生の業績を再勉強中

2015/07/10

harass

初めて読む著者の評論。著者が師事してきた英文学者由良君美のエピソードと生い立ちや彼の父哲次の生涯を描く。現状彼の名は忘れされているが当時幻想文学愛好者から、『独文の種村、仏文の渋澤、英文の由良』と言われてきたのだそうだ。知の巨人であり様々な分野を横断する学識と知性を誇っていたが個性の強さが実に面白い。  60、70年代の知的文化人たちのきらびやかな活躍が書かれていて資料としてもそういうのを好む読者にも良い読み物だ。ただし、この著者は感情的に師のことで思い入れがあるのか大げさに感じた箇所があった。 

2013/07/24

しずかな午後

趣味の良いスーツ、手にはパイプ、そして柔和な微笑み。ひとたび口を開けば、イギリス文学を筆頭にあらゆる西洋の文学や哲学を論じ、話題が日本に移れば夢野久作や曾我蕭白に及ぶーー万巻の書物に通じたメフィストフェレスのごときその人こそ、由良君美。東大駒場の英語科教員であった彼は、当時学生であった著者・四方田犬彦を魅了した。しかし、由良はその後アルコールで身を持ち崩し、弟子とも決別し、ついに纏まった著作を残さぬうちに亡くなった。本書はそんな由良への四方田からの追悼であり、師弟関係をめぐる切ない思索の跡である。名著。

2023/08/13

Akito Yoshiue

高山宏経由で読んだがとても興味深かった。

2021/01/28

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