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子供たち怒る怒る怒る (新潮文庫)

子供たち怒る怒る怒る (新潮文庫)

子供たち怒る怒る怒る (新潮文庫)

作家
佐藤友哉
出版社
新潮社
発売日
2008-04-25
ISBN
9784101345512
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子供たち怒る怒る怒る (新潮文庫) / 感想・レビュー

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とら

佐藤友哉が講談社ノベルスを離れて初めて文芸誌で書いた作品を始め、もう題名や内容がインパクト強すぎて忘れることは無いだろうなあ、と思う作品ばかり集めた短編集。必ずしも題名から内容は想像出来ない、というかもはや何が何だか分からないものばかりなのだが、それでも読み終わった後は、確実に題名と内容が頭の中で一致してしまっている。「慾望」銃乱射する学生!「子供たち怒る怒る怒る」牛男ゲーム!「生まれてきてくれてありがとう!」雪に埋まった六歳男児!…なんだこれ(笑)でも今に絶望している人は読んで間違えることは無いと思う。

2013/05/15

hit4papa

子供らが主役のとってもグロテスクな短編集です。どの作品も暴力と性的なタブーがみてとれます。無意味な残酷さは嫌いではないのですが、、昨今の子供らの悲惨な事件を思い浮かべると、フィクションとはいえどうもねぇ。深読みしない方が吉なのでしょう。収録作は、大洪水に飲み込まれた兄妹「大洪水の小さな家」、病死した少女の死体が不幸の連鎖を巻き起こす「死体と、」、武装し学校を占拠した中学生たち「慾望」、連続殺人鬼の出没を当てっこする小学生たち「子供たち怒る怒る怒る」、蹂躙され続けてきた女子学生の目覚め「リカちゃん人間」他。

2019/04/25

ジンベエ親分

時間の無駄遣いだった。短編集を通して貫かれている感情はタイトルそのまんまなのだけど、肝心の書いている作者が「子供」なので、普通のオトナたる自分は「あーはいはい、そーなの」としか言いようがない。子供の目から見た世界だからか、全体を通してリアリティの欠片もないので、彼らが何に怒っているのかがまず理解不能。「欲望」の彼らに対する「私」のような気持ちを全編を通して味わったというか。「死体と、」は24ページを改行なしでぶち抜く形式だけど、これ以前に誰かがやってるはず。狂気を吐こうとしながら狂い切れてない感じ?

2017/10/20

藤月はな(灯れ松明の火)

(大人にはなり切れず、子供と言う歳でもなくなった者のたわ言)「もっと、上を目指せ」、「目的を安定しろ」、「頑張れ」、「結局、無駄だ」、「とりあえず、謝りなさい」、「誰が面倒見てると思っているんだ」・・・・大人からこのような正論で矛盾していることを言われると気にしないようにして笑っていてもピキピキと何かが剥がれ落ちそうで、「五月蝿い」と叫びだし、殴りつけたくなるような衝動が偶に起きる。私達は何も望んでないし、大人が使うような偽善的で矛盾だらけで意味を見出そうとする言葉や行動もいらない。解説は読まない方がいい

2011/03/09

がらは℃

子供という閉鎖的な世界をベースにした短編の物語達。そんな世界を大人は理解出来ないという、そして子供は怒る怒る怒る、、、。そんな閉鎖的な世界から抜け出す事が大人になるということなのかなあ。それは少し寂しい気がするねえ。

2011/09/25

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