元アイドル! (新潮文庫 よ 31-1)
元アイドル! (新潮文庫 よ 31-1) / 感想・レビュー
立花孝志大嫌いおじさん・寺
いやぁ面白い。元アイドルだった女性達へのインタビュー集。私が十代の頃の人気者が多くて懐かしい。読んでいて思い出される事があり懐かしい。芸能界に憧れる若者は必読だ。芸能人って基本的に儲からないのだと思う。芸能人の中の氷山の一角である有名人だった彼女達ですら呆れ果てる給料だったりする。登場した人達の大半は現在も芸能活動をしているからか、綺麗な熟女である。家庭環境の悪さや元ヤンで今なお不幸そうな雰囲気が写真から伝わる人もいるが、元々アニメや漫画のオタクだった人は結構幸せである。文化系趣味は杖である。
2015/02/02
Tomomi Yazaki
目次を見て、かろうじて知っているアイドルが3人。その内の一人は、以前親戚の結婚式でお会いして、一緒に写真に入ってもらった思い出があります。それはさておき、あとは全く記憶にないアイドルばかり。でもその話を読むと、そのエピソードやスキャンダルから、あーあの人か、と思い出しました。私生活では結構皆さん苦労しているみたいで、悲惨な子供時代を経験した方もいました。でも今この話をしている彼女たちは、誌面からもその明るさや幸せが感じられ、読み終えた心が少しだけ救われた気がします。おばさんになると皆、強くなるのですね。
2023/02/06
道楽モン
新潮文庫とはいえ品切れ状態で、電子書籍化もされていない、この手の本は如何に扱えば良いのか考えると悩ましい。吉田豪のインタビュー集を全部読み返しているのだけれど、読み返す度に発見と名言が出現して、処分不可能状態。元アイドルの今だから言えるし、言っちゃうという下世話丸出しの企画自体も楽しいが、アイドルという仮面の裏の、ひとりの女としての人生観やら醒めた過去に対する距離のとり方が実に人間臭い。引退したアイドルはすんなり社会に溶け込むが、スタンスを変えてズルズルと芸能界に生息している人々のパワーに深い業を感じる。
2023/10/31
更夜
吉田豪さんの80年代、90年代にアイドルだった女性たちへのインタビュー集。恋愛ネタよりも、精神的にどうだったかに重点を置いていて、アイドルという仕事がいかに大変で、若い旬の時だけ消費されてどんどん世代が交代していくのが露骨に当たり前の怖いと言えば怖い世界ですが、インタビューする吉田さんがそのアイドルの永遠のファンという感じもします。そうでないとここまで深く話は聞けないと思うので、やはり吉田さんのリサーチ力と好きだという根にある底力のようなものを感じます。したたかな人はとことんしたたかなんですねぇ。
2015/11/28
bibliophage
2005年の本ですので、ここに登場する元アイドルのみなさんも、さらに年を重ねていると思うと感慨深いものがあります。もう一度、追インタビュー本などあると、人生を感じられておもしろいのではと思います。翻って今のアイドルも、それぞれの苦悩を抱えているのでしょうか?時代が進んで、何かの違いがあるのでしょうか?なんらかの壁を、いずれにせよ越えなければいけないという観点においては、誰でも同じなのかもしれません。
2015/05/06
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