KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

観光の哀しみ (新潮文庫)

観光の哀しみ (新潮文庫)

観光の哀しみ (新潮文庫)

作家
酒井順子
出版社
新潮社
発売日
2003-06-28
ISBN
9784101351162
amazonで購入する

観光の哀しみ (新潮文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

シナモン

楽しい観光旅行の最中にふと感じる「虚しさ」の正体を検証するエッセイ。「増築を重ねた結果の違法建築の館的な建物の中をスリッパでペタペタとさ迷い歩き、ヘトヘトになってたどり着いた大浴場」「夕食時のリズムを崩す美人女将の挨拶」「高原の総大将、軽井沢の哀しみは二人乗り自転車」「ミッキー、ミニーは天皇、皇后」…鋭い視点と酒井節炸裂の一冊でした。あ~面白かった!

2021/01/11

けぴ

読書と観光は似ている指摘が上手い。実際に読んでいる時は、「ああ面白い」と思っても、読み終えてしばらくすると、主人公の名前もストーリーも、忘却の彼方へ。旅行も美術館や博物館も色々見たし、教会だの遺跡だのも見ても、後になると絵画や建築物の記憶は一切残ってない。この対策として、読書に対しては『読書メーター』、旅行に対しては『トリップアドバイザー』があるんでしょうねー。

2024/05/30

エドワード

子供の頃の家族旅行は楽しかった。京都から、那智勝浦や能登半島へ行った。修学旅行は伊勢神宮。非日常の極致だった。大学生の時の北海道一週間旅行は、五泊は青函連絡船と車中泊。これも楽しかった。卒業旅行、新婚旅行でヨーロッパを漫遊した。観るもの聞くもの驚きの連続だった。旅は哀しい、と思うようになったのは何時からか。旅館に着いてご飯食べてお風呂入って。予定を消化するだけ。海も山も、過疎のうらぶれ感が目に突き刺さる。「いらっしゃい」と叫ぶ土産物屋さん、観光産業、経済効果という言葉が興ざめ。最近は東京しか行ってないや。

2014/08/25

ち〜

旅行に纏わる「虚しさ」の正体を検証したエッセイ。土産物に振り回されクタクタになる事とか、名所と言われている場所のたいした事なさ(すいません。)とか、わかるわかるといちいち頷きながら読みました。それでも旅は楽しいので、何度でも行きたくなります。

2015/08/01

ふみふみ

前半も分かる分かる!とうなづきつつ、後半へ。「観光される」「思い出」「おわりに」を首が痛くなるほどブンブンうなづき読了。ホント、哀しみが至るところに散りばめられる観光。私もよく「ナゼこんなところで、こんなお土産を買わなくてはいけないのだっ!しかも高い!センスッ!」と心で毒づいている。しかしそこは日本人の性なのか、職場へ実家へ友達へとせっせと購入している。観光学科卒業の酒井さんの視点で、面白く哀しみが描かれております。

2015/01/20

感想・レビューをもっと見る