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草祭 (新潮文庫)

草祭 (新潮文庫)

草祭 (新潮文庫)

作家
恒川光太郎
出版社
新潮社
発売日
2011-04-26
ISBN
9784101351315
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草祭 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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yoshida

美しい町「美奥」で起こる怪異を描く短編集。「美奥」の成り立ちを描く「くさのゆめがたり」、友人が少しずつ変化していく「けものはら」、引継がれる物語「屋根猩猩」が特に好みです。リンクしていく物語に引き込まれる。恒川光太郎さんの描く世界観は、とても魅力的である。美奥の因果と不思議。テンがオロチバナから造りあげたクサナギが最終話で再び現れる。「屋根猩猩」での学校放送を使ったタカヒロの行動も戦慄する。不思議な世界観を存分に味わえます。個人的には、もっと背筋がゾクリとする話しが好みです。未読作品を早く読みたくなった。

2017/07/17

射手座の天使あきちゃん

汗ばむ夏の夜、首筋にひんやり涼風・恒川ワールド 「夜市」に続いて2作目です(笑) この世の因果・因縁・怨念・無念・執念の「しがらみ」を逃れたい人がふと迷い込む「美奥」の地 なんとも不思議な読後感です 「天化の宿」の逃亡劇がお気に入り~!!(笑)

2013/08/04

しんたろー

『美奥』という現実社会と地続きの不思議な場所を舞台にした5編のファンタジー…主人公が少年少女の話もあって入口は可愛い童話風に感じるが、読み進めるとに深い暗闇に引きずり込まれる。それぞれがチョッとだけリンクする部分があるのも楽しい。独自の発想は健在で、黒い黴のようになってしまうとか、不思議なゲームの虜になるとか、トロッコに乗ってやって来るとか、順番で守り神になるとか、恒川ワールドが満載なので想像力を最大限に駆り立ててくれてワクワクする。本作は特に「人間如きが自然に抗う愚かさ」を皮肉っているようにも感じた。

2018/03/04

やせあずき

世間からちょっと外れた主人公たちが、この世界の奥にあるという「美奥」という町を舞台に繰り広げる5つの短編からなる物語。全くテイストが異なる話が、少しずつ絡んで繋がってくることで、美奥の町全体の不気味さが奥行きを持って際立ってくる気がします。恒川さんの小説を読んだ後は必ず、今住んでいる町の外れの何処かに、別の世界に繋がっている場所があるのでは、という想像が膨らんで、目に見える世界だけじゃつまらないな、とさえ思えてくるから不思議です。

2015/08/31

KAZOO

この作者の本は初めてです。アンソロジーで短篇を一つくらいだけ読んだ覚えがあります。「美奥」という場所にまつわる物語を5つ収めています。民話や民俗学関連の物語をうまく若い人向けに書きなおした作品のような感じで私は比較的好きな作品でした。今後この作者も読んでいこうかと思います。

2016/04/28

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