水木しげるの日本妖怪紀行 (新潮文庫)
水木しげるの日本妖怪紀行 (新潮文庫) / 感想・レビュー
きょん
小豆洗いから知らない妖怪までたくさんの怪しいものたちの紀行。部屋の薄暗がりになにかがいそうな、天井の木目がなにかの顔のような、人世と怪異の世界との境界が曖昧なのって怖いけどなんだか楽しい。妖怪気分を味わうのは今では贅沢なのかもしれない、という水木しげる先生の描く緻密な妖怪の姿が楽しい。秋や冬の夕まぐれ、妖怪と会いたくなる一冊。
2015/12/19
つちのこ
古書店で見つけて購入。初出が定かでないが、この本の単行本(雑誌編集?)を50年くらい前の小学生時代に持っていたことを思い出した。掲載されている妖怪たちや背景の精密な描写は今見ても素晴らしく、推測だが、当時アシスタントをされていたつげ義春氏や矢口高雄氏の存在が垣間見える。私にとっては文章はさておいて、妖怪画については何度眺めても飽きない一冊である。
2018/10/30
雲をみるひと
水木しげる著の本文で出現場所に触れられているものの、妖怪紀行というよりは妖怪図鑑といった内容。 妖怪が、科学が発展していない時代に人々が畏れを抱く場所、場面に出現していたことがよくわかる。 出現地域を問わないようなメジャーな妖怪も多く取り上げられているので、妖怪の特徴に特化した書き方にした方がよりわかりやすかったかと思う。研究成果を短い紙面に詰め込んだ印象を受ける共著者のパートがかなりくどく感じる点も残念。編集を少し変えればより面白くなる作品かと思う。
2019/01/25
カニック
水木しげるさん追悼の気持ちも込めて読了。サラッと楽しめました。子供のころの妖怪にときめいてドキドキしていたのが懐かしまれます。あのオカッパ頭の少年に自分を重ねていました。水木しげるさんのイラストを見るだけでも価値ありです。
2015/12/29
yamatoshiuruhashi
水木しげるの2ページ見開きの絵に随筆、村上健司の民俗学的解説。楽しめる本だった。毎日、3,4種の妖怪について少しずつ読んできたが残ページが少なくなるのがさみしいほど。この絵を色つきで見られるならもっと迫力があっただろう。
2012/06/27
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