金春屋ゴメス (新潮文庫)
金春屋ゴメス (新潮文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
第17回(2005年)日本ファンタジーノベル大賞受賞作。日本からは半ば独立し、19世紀初頭のテクノロジーでストップした江戸。ちょうどアメリカ各地に点在するアーミッシュのようなものだろう。なお、江戸国は江戸シティだけではなく、近郊の農村部も含むようだ。ただ、金春屋ゴメスを設定するためだけに無理矢理にSF構想をとってはいるが、物語内容からすれば、無茶をしているだけと見えかねない。また、鬼赤痢が物語の核をなしているが、これまたそのアイディアはともかく、あちこちに無理が多いか。面白くなくはないが、もの足りない⇒
2024/05/11
シナモン
近未来の日本の中に鎖国状態で江戸時代さながらの生活を送る「江戸国」があった…この設定が面白かった。その江戸国で致死率100%の疫病が発生。超難関倍率を突破し、江戸国にやってきた大学2年生の辰次郎は人々と共に疫病の正体を探っていくが、そこには意外にも幼い頃の自分が絡んでいて…。科学の力には頼らず仕方のないことと諦めることも多い不便な江戸国の暮らし。でもみんな生き生きとしてて。強いなぁ。コロナ禍の現代にもリンクしていろいろ考えさせられました。
2021/03/06
文庫フリーク@灯れ松明の火
大晦日に、なんてぇ強烈なキャラに出会ってしまうのか(爆)『烏金』に続き西條奈加さん2冊目。黒鬼丸で殴り込む、すずちゃんたらラオウだし鬼に金棒そのままだし。解説者に至ってはティラノザウルス扱い(爆)ファンタジーの世界の広がり・深さ感じて嬉しくなります。続編はもちろん来年の課題図書。鬼が笑う?
2010/12/31
七色一味
読破。日本の、東北のあたりに独立国家「江戸」があるパラレルな世界のお話。この設定で思い出すのは『吉里吉里人』か。あれも東北の話だったな。あちらは江戸じゃないけど。で、こちらは「江戸」である。要はTVの時代劇を、時代考証とか脇に置いて作っちゃいました!的なノリなんだろうか。「江戸」と日本の関係とか、やや怪しげで破綻しちゃいそうな部分は感じられたけど、なかなかに楽しめる作品だった。異世界ファンタジー全盛だけど、剣の世界はモンスターが出て来るばかりじゃない。
2017/05/01
財布にジャック
ゴメスのこともっと知りたいです。表紙がインパクトありすぎですが、ゴメスはなかなか素敵なキャラだと思いました。設定が画期的で、ミステリー仕立てで、とっても楽しく読めました。シリーズだと今知ったのですが、勿論次の作品も読みたいと思います。
2010/06/21
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