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善人長屋 (新潮文庫)

善人長屋 (新潮文庫)

善人長屋 (新潮文庫)

作家
西條奈加
出版社
新潮社
発売日
2012-09-28
ISBN
9784101357744
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善人長屋 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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やっちゃん

おとっつぁん、お願い!から始まる江戸が舞台の世直しモノ。どちらかと言うとマイルドでおじさんは同じ世直しでも任侠寄りのチャンバラが好きかな。善人ヅラした善人より悪人ヅラした善人の方がかっこいいよね、ウォーズマンだよ。

2022/12/13

エピファネイア

西條奈加さんの比較的初期の作品。善人長屋に住む者たちは皆裏家業を持っている。質屋を営む差配の儀右衛門は裏では盗品を捌く故買屋でもあるという具合。その他にも掏摸や情報屋(ねたもと)、美人局など様々な裏の顔を持つ住民がいる。彼らは、裏の顔を隠すためにも日頃の行いには人並み以上に注意を払っているので、ついた名前が善人長屋。この長屋に本当の善人加助が加わり、加助が持ち込むいろいろな難題を長屋の住人が裏家業の技を駆使して解決するというお話。最終話で辛い経験をする加助の今後や差配の娘お縫の恋の行方も気になるところ。

2022/06/17

じいじ

人情味たっぷりの江戸下町を舞台にした時代小説は、とても読み味が好いです。「善人長屋」の住人は、裏稼業をもった一匹狼の面々。それを承知で住まわせる両親に、娘のお縫は合点がいきません…。家族や他人のために裏稼業に精を出す小悪党たちの物語は、なかなか粋でイナセな展開をします。或る日、裏稼業ことを何も知らない男が引っ越してきて、俄然物語は面白くなります。今春、直木賞作家の仲間入りをした西條さんの時代小説はイケますよ。追いかけたくなりました。

2021/05/30

ぶち

タイトルから江戸の長屋とそこに住まう人々の人情あふれる物語と思ったら大間違い。実は住人の皆さんも差配さんも裏稼業を持つ"悪党"たちなんです。情報屋、盗品捌き、掏摸、盗賊、騙り、美人局.....この住人達が団結して大きな悪事を働く物語と思ったら、それも大間違い。裏稼業とは縁もゆかりもない根っからの善人が長屋に舞い込んだことから、人助けの面倒事が次々と持ち込まれ、そんな面倒事を裏稼業の凄腕を活かして解決していく様に胸がスッとする物語なんです。それでいて、泣かせる人情にもあふれていたりするもんだから……

2022/07/25

酔拳

善人長屋とは名ばかりで、住んでいるのは、裏稼業を持つ住人が住んでいる。裏稼業とは、ばれたら罪人になる事をしてという事です。しかし、罪に問われる事をしているとはいえ、実際はいい人ばかりが住んでいます。こんな所に住めたら、さぞ楽しいだろうな!と思いながら読む事ができました。そんな長屋に加助という、裏稼業を持たない錠前師が住む事になり、住人たちは冷や汗をかきながら生活をすることななる。また、加助が人助けで様々な厄介事を持ち込み、住民たちは、素性がばれないように解決していく様が、面白かった。続編を積むことにする。

2022/04/24

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