愛は苦手 (新潮文庫 や 65-2)
愛は苦手 (新潮文庫 や 65-2) / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
今作は「お仕事」より「女子(女史?」がテーマな短編集でした。普段の作品だとほっこり&おっとり、ジンワリな山本さんワールドも本作はなかなかシリアスかつシビアな物語が少なくなく、考えさせられる内容でした。『買い~』の主人公のパート主婦の‘強いオンナ’な部分には惹かれましたし、『ズボン~』の痛快なオチにはニンマリしてしまいました。『たこ焼き~』で描かれる上司への信頼感にはウルッときて『象を~』での義父の紳士(真摯)な計らいには学ぶモノを感じ、他の物語でも人それぞれのブレない信念が物語を引き締めてくれています。
2014/12/31
takaC
『愛は苦手』は苦手。
2014/03/03
mura_ユル活動
日常のこと。最初に現状があってどうしてそうなったかが時系列に述べられ、結果が続く。40代の女性を主人公にした9編の短編集(内1編は文庫書下ろし)。山本さんの作風上、決して暗くはならない。子供を育てた母の毎日の料理を作るスピードのすごさ。家を整理していたら出てくる思い出のたこ焼き器や洋服。この本でもミスドが登場。カンニンブクロのオが切れそうになったら、カブトのオをしめる。子供が出てくる『たこ焼き、焼けた?』が面白かった。「ナミイッチョォォォ」
2014/05/18
kotetsupatapata
星★★★☆☆ かなり前に読んだのを文庫版で再読。 物語は皆40代の女性の日常 それほど切羽詰まった問題では無いけれど、どこか喉の奥に小骨が刺さったようなイライラ感と、最後にはちょっぴり前向きに思えてきた心情を軽妙なタッチで描いた短編集。 10年以上前の作品なので、若干バブルの余韻が残っているかな? 特に政治家の愛人廃業を描いた「まぼろし」を読んで思いました。
2021/12/06
90ac
「ある日、アヒルバス」以来、久しぶりの作家。いろんな仕事のアラフォーの女性が、何だかギクシャクとしながら生活していて、それでいて何とか旨くやり過ごしている。そんな短編が9篇。やはり、女性を書くのが旨いですね。「たこ焼、焼けた」もジーンと来ます。表題作も面白い。こんな愛もありますよね。書き下ろしの「家出(嘘)」もきっちりと決めてますね。(嘘)が効いています。
2017/09/17
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