数えからくり: 女錠前師 謎とき帖 2 (新潮文庫 た 97-2 女錠前師謎とき帖 2)
数えからくり: 女錠前師 謎とき帖 2 (新潮文庫 た 97-2 女錠前師謎とき帖 2) / 感想・レビュー
財布にジャック
女錠前師の第2弾です。残念なことに途中真相を隠そうとするあまりまだるっこしく中だるみしてしまったものの、後半の二転三転する展開には目をみはるものがありました。今回もしっかりミステリー仕立てなので、ほんわかした江戸物よりもずっと好みです。しかし、大福ちゃんの可愛さは今回も半端ないです。ミステリーで内容がかなり暗めなのに、大福ちゃんが登場すると思わずきゅんとしちゃいます。
2013/11/28
ぶんこ
田牧さんにしては読後感がイマイチ良くなかったです。 人の狂気というものの恐れにひんやりとしました。 やっぱり唯一の救いが猫の大福。 髪結いの甚八さんが廻り仕事に手をつけるようになっていったのも、何だか平穏から遠くなるようで寂しいです。 考助君に害が及ばなければいいのですが。 続編があったとして、読むかは微妙です。
2015/06/24
フキノトウ
大好きなシリーズ。事件の謎を解こうと四苦八苦するあまり、なにを解こうとしているかも分からないくらい頭がこんがらがってしまった(笑)田牧さん作品には珍しい、読後感でした。物悲しい気分です。そして、どこに闇が潜んでいるかわからないような怖さがありました。特に座敷牢の女性が唄った数え唄の意味を知ると...思わず鳥肌が立ちました。
2014/08/14
のびすけ
女錠前師謎とき帖の第2弾。女錠前師の緋名は三井家の座敷牢の錠前作りの依頼を受ける。座敷牢に閉じ込められている女性・彩の謎。大門屋の美人姉妹・およし殺しの謎。およしの三味線の師匠・小吉殺しの謎。10年前の墨清の息子の神隠しの謎。これらの謎がどう繋がるのか?緋名の飼い猫・大福がとる本能的な行動が、今回も謎を解くヒントに。事件の一連の真相が複雑で、頭の整理が大変だった。緋名の物語というより、ほとんど大門屋の美人姉妹の物語でした。
2022/08/25
ぶんぶん
謎が謎呼ぶ数え唄、美人の姉妹の殺人が、血を血で洗う惨劇が、座敷牢に響き渡る。女錠前師シリーズ第二弾! ますます凝りに凝った、謎解きの手練は目を皿のようにしてもすり抜ける。もう少し主題と脇が、メリハリついた方が読みやすいかも知れませんね。 でも、江戸情緒と横溝正史ばりの怪奇性は見事です。 第三弾が楽しみです。
2014/01/15
感想・レビューをもっと見る