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大博打 (新潮文庫)

大博打 (新潮文庫)

大博打 (新潮文庫)

作家
黒川博行
出版社
新潮社
発売日
1998-03-30
ISBN
9784101370125
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大博打 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

黒川さんの比較的初期の作品。金券ショップの創業者である老人が誘拐された。身代金の取引の最中に起きた予期せぬトラブル・・・。いやあ、おもろいわ、これ。身代金はなんと金塊が2t!どないして取引すんねん。もうそれだけでもこの先どうなるか楽しめる。犯人と警察の知恵比べももちろん面白いねんけど、この作品のキモはもう一人の主人公でもある人質の爺さんやなあ。このキャラ最高や。完全に主役食ってるわ。こういう後味が良くて、ちょっと軽い感じのミステリってごっつう好み。文句なしに五つ星差し上げまひょ。★★★★★

2017/06/09

じいじ

 ピリピリする緊迫感と大阪弁が醸し出すユーモアが、程よく溶け合った誘拐ミステリーは面白いです。誘拐事件の人質は幼児が相場だが、本作はキャラが個性的で味のある72歳の老人。犯人とだんだんと打ち解けていく爺さんに親近感がわいてきた。一汁三菜の夕食で人質をもてなす、犯人の性根の優しさに応援する自分がいた。何とか身代金の金塊2トン(時価32億)の奪取が成功することを祈ってしまった。「誘拐と殺人は似て非なるもの」である。誘拐事件の犯人は、人質を殺すような荒業に出ないことを願っている。

2017/05/06

chiru

『大誘拐』に匹敵する面白さ。 誘拐された72歳のおじいさんの身代金は時価32億の金塊2t。 刑事さんたちの大阪弁のやりとりがテンポよく、リズミカルな会話で捜査が進むのがおもしろい。一枚も二枚も上手な、人質のおじいさんが最高。犯人を恐れるどころか胸襟を開かせ、予想不可能な展開に発展していって、犯人とおじいさんを応援せずにはいられません。 刑事さんの掛け合いも痛快で楽しい、一気読み確実の快作。 ★5

2019/03/07

miww

読友さんのレビューにそそられて黒川さん初読み。いや〜面白かったです。ディスカウントチケット屋の会長が誘拐される。身代金は金塊2トン、時価32億円。その受け渡しの顛末はもちろん、人質のお爺さんと犯人、捜査に当たる刑事たちの掛け合いが面白い。誘拐事件なのに緊張と笑いと人情がふんだんに盛り込まれ、いつの間にか肩入れしていた犯人がどうなるのか気になってあっという間に読み終えた。大阪の地名が沢山出てくると聞いて楽しみにしてたら被害者の自宅は地元でびっくり、3倍楽しめました。

2017/06/22

Shinji Hyodo

黒川さんが絵図を描く身代金目当の誘拐劇。攫った人質は72歳の隠居老人 、要求する身代金は金塊2トン(当時のレートで32億円)。金塊2トン…て、どないして運ぶんでっか?阿呆らしわ…どないもこないもあるもんか!大阪府警の名にかけて犯人確保❗️人質救出や‼️の号令の裏をかく犯人に踊らされる捜査班。犯人と人質のオヤジの遣り取りや、捜査班刑事連中の掛け合いなどは黒川さんらしい笑える要素満載で一つも飽きる事なく読み進め、迎えた結末にも満足。黒川さんほんまに博打好きですねぇ

2017/04/30

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