薄妃の恋 僕僕先生 (新潮文庫)
薄妃の恋 僕僕先生 (新潮文庫) / 感想・レビュー
うりぼう
悠久の歴史の中を生きる僕僕先生が、なぜ、王弁なのか。僕僕先生が、苦虫を噛むとき、そのヒントが覗き、あさのさんの「№6」の紫苑のように少しずつ本人も知らない力が引き出される。面縛の道士は、その者の深層にある願いに応え、周囲を慌てさせる、僕僕先生の影のような雰囲気。困ったチャンの魏夫人が、そこかしこ登場するが、韓娥は手元に戻るのか。自分の心を全てお見通しの人に惚れる王弁さんが、理解できないが、きっとMなのだろう。「キミにありのままのボクを見てもらいたい」という僕僕先生の告白は、彼女の苦悩の深さの現われなのか。
2010/09/30
財布にジャック
僕僕先生のシリーズ第2弾!今回は新たな旅の仲間に薄妃も加わって、パワーアップしました。しかし、このファンタジーは、ゆる~い雰囲気なのに、味わい深い何かがあって、短編ながらも楽しく読ませていただきました。王弁と先生の恋?模様も、チラホラとさりげなく描かれていて好感が持てます。今回新しく登場したキャラ達は私的に結構粒揃いだったので、次回作以降もお会いできると嬉しいです。
2011/09/29
はらぺこ
オモロかった。薄妃カワイイなぁ。謎の面縛の道士の登場によって次巻以降も楽しみになった。面縛を調べたら「両手を後ろ手にして縛り、顔を前に突き出してさらすこと」って書いてました。て事は『陽児雷児』で登場した道士は後ろ向きで作業してたって事やから想像すると可也怖いです。
2012/02/14
ミナコ@灯れ松明の火
シリーズ2作目。タイトルにある薄妃をはじめとした新たなキャラクターも増え、それぞれがまたいい味を出している。王弁もちょうどいい具合に色ボケしていて微笑ましい。僕僕先生の得体の知れなさは相変わらずだけれど、謎めくゆえの魅力にわくわく。王弁が先生の手のひらの上でコロコロ転がされる様子も楽しかった。異国情緒あふれた雰囲気の中ゆるゆる続く旅は、目的などはっきりしていなくても旅すること自体にとても味わいがあるように感じられた。
2011/11/22
蛇の婿
王弁くんと僕僕先生のほんわか神仙譚…ちょっと違いますか。いやはや解説の指摘するとおり、この二人の微妙な仲の良さがこの作品の最大の魅力というのはまったく同感です。気になるのは王弁くんの過ごした5年間の冒険譚で…おそらくそれは、続刊においておいおい語られることになるのでしょう。非常に楽しみなシリーズです♪
2011/11/23
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