たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て (新潮文庫)
たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て (新潮文庫) / 感想・レビュー
James Hayashi
フィクションかと思ったらノンフィクションだった。時代は遡るが日米関係の複雑さを感じる。最近凝っている将棋のように粘り強い交渉力、透徹力など見せつけられた。
2020/10/29
佐島楓
バブル崩壊前、日米でこのようなやり取りがなされていたとは。驚きをもって読んだ。現在を知るためには、まず過去を知ること。ここに書かれていることとはまた別の意味で難しくなっている日米同盟。外交というものがどれほど大変か、そして報道されていなかったであろう事実の比重がどれだけ大きいか、思い知らされる本であった。
2014/05/01
KJ
圧倒的なノンフィクションだった。かつて日本がアメリカから本気で恐れられた時代。「経済力」に加え「軍事力」までその手中に収めようとする日本に対するアメリカの焦りと危機感がありありと伝わってくる。「同盟」とは、両国の間に「もしかしたらやられる」という緊張感が生まれるだけの対等なパワーバランスがあって初めて、一人前と呼べるのかも知れない。果たして今の日本に、アメリカに緊張感を与えるだけの力はあるのだろうか。その前に、日本は同盟を組むに値する主体性と思考力を持った国であるのか。力無き遠吠えは虚しいだけだろう。
2012/11/01
kincyan
取材やインタビューに基づく実録物の話。レーガン政権からパパ・ブッシュ政権に代わる1988年頃に、日本の支援戦闘機F1の後継機をめぐる日米の駆け引きや、アメリカでの政府と議会のギリギリのせめぎ合いをスリリングに書いている。この本で面白いのは、アメリカ議会の仕組みとか、議会と政府(ホワイトハウス)との関係、日本の外部省や駐米大使の役割が具体的に分かるというところだろうか。それから1989年当時の政治の状況が懐かしく思える。
2020/08/14
たかひー
★★★★ 当時の日米の緊張に満ちたやり取りがよくわかる。まさに政治ドラマ的で面白かった。さて、今度は国内開発ができるのか…。
2019/02/26
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