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霧越邸殺人事件 (新潮文庫)

霧越邸殺人事件 (新潮文庫)

霧越邸殺人事件 (新潮文庫)

作家
綾辻行人
出版社
新潮社
発売日
1995-01-30
ISBN
9784101386119
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霧越邸殺人事件 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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サム・ミイラ

読み切った達成感と心地よい疲労感。しばし呆然。読んで良かった。これは本当に凄い作品だ。綾辻行人の最高傑作と謳われるのもむべなる哉。吹雪の山荘物と形容される連続殺人事件は論理的で無理がなく何よりこの重厚な雰囲気にただただ圧倒される。最初から感じる違和感、偶然の連続に納得がいきかねる部分もラストのエピローグで見事解消される。とにかくこの大どんでん返しには背筋も凍る。日本の近代文学をモチーフに怪奇現象など幻想的要素を融合させた実に斬新でエスプリに溢れる本格ミステリ。まことに綾辻行人は恐ろしき作家だ(笑)

2016/07/07

ダイ@2019.11.2~一時休止

館シリーズの番外編?。見立て殺人って感じで面白かった。

2013/11/24

セウテス

本格とは何か、この一つの答えが在る作品です。吹雪の山荘、見立殺人、隠された存在等に作者のミスリード無しの犯人によってのみ考え抜かれたトリック。犯人が判明しても尚、人知を超えた謎は残ったまま終る幻想小説の様な不思議な感覚が残ります。まるで運命とも言える人々の明かされる過去の行いに殺人をも自己完結する身勝手な価値観の者、それらを包み込んで存在する霧越邸の美しさと悲しさが醸し出す雰囲気は言葉になりません。謎と論理的解明を軸に独自の世界観に読者を誘う、正に新本格ではなく、日本的本格に真正面から取り組んだ作品です。

2014/09/07

Tetchy

これはある意味「綾辻行人」というブランドネームを逆手に取った企みに溢れたミステリ。しかしみんなのコメントは好意的なものが多くて意外。発表当初はその是非を巡って賛否両論喧しかったんだけど、21世紀にもなると多様性がさらに進んで、読み手側の許容範囲が広くなったということだろうか。

2008/11/16

nobby

700頁に恐れをなして積んでたが、読み出したら一気読みの筆力は流石。最初は霧越邸を図面を広げながら探索、伏線らしきもたくさん出てくる。連続殺人と不可思議な屋敷の様子にすっかり引き込まれた。最後のどんでん返しにあたる犯人は、その証拠場面に気付いていたので半分当たりかな♪言葉遊びの部分は嫌いではなかった。反則だけど(笑)結局、ほぼ屋敷に現れた奇妙な事象に全て牛耳られて終わったが、何より作品全体に渡る幻想的な描写が魅力。

2014/07/28

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