天皇の影法師 (新潮文庫 い 25-2)
天皇の影法師 (新潮文庫 い 25-2) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
「大正」が「昭和」になった1926年12月25日の、「光文」誤報事件は、新しい元号をめぐっての報道スクープ合戦が生みだした。新聞記者たちが激しく争った背景には、時代が切り替わる瞬間に立ち会うという、今以上の緊張感があったのだろう。およそ1世紀を経て、次の元号が発表される日になった。ネット時代を迎えて、すでにさまざまな予想がされているが、まもなくわかる。
2019/04/01
エドワード
平成は来年で終わりか?先日課長が「次の元号は安久らしいぞ。」と聞いて来た。そこで思い出したのが、この本で初めて知った光文事件。新聞社のスクープのため、光文が昭和になった?本当かよ。思えば平成元年2月24日の大喪の礼の日、突然休日になり、当時まだ印刷会社にいた私は「カタログの撮影が間にあいません!」と出勤するメンバー表と理由書を書いて<特別に>出勤した覚えがある。寒~い日だった。妻は元号なんか要らん、と言うが、歴史オタクの私は世界でひとつくらい元号を持つ国があってもいいと思う。楽しいじゃん、文化だよ。だめ?
2017/02/21
アンゴ
大正天皇崩御、昭和へ移る節目に天皇周辺で起きた事件を拾い上げ、天皇制を従前の手法と異なる視点で状況証拠から考察する。昭和天皇ご存命中、元号法が成立した後に上梓されている。 「平成」発表前の情報漏れは「光文」元号事件程大事にならなかったにしろ、八瀬童子は昭和天皇の棺を担ぐことなく、森鴎外が危惧した国家構想は、「形式」も霧散し、独立国家としての体をなさない金儲け主義の「機能」のみ特化した現在から読みなおすと、東日本大震災後のこの国のまとまりのなさに平成日本の浅ましさを思い知る。
2012/06/21
びーちゃん
評価保留
2011/02/10
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