ダレカガナカニイル (新潮文庫 い 43-1)
ダレカガナカニイル (新潮文庫 い 43-1) / 感想・レビュー
nobby
とある宗教団体「解放の家」の警備をきっかけに、頭内に聞こえだした声の正体は!?新興宗教とか人格障害を思わせるテーマに重く難解な展開と身構えるも、案外軽快に読めるのが魅力的。そもそも結構序盤で団体は崩壊し、声も早々に聞こえてくる(笑)とにかく物語全般で繰り返される頭の中のダレカとのやり取りが、ピュアでコミカルで分かりやすい。後半で、精神科治療からの変調や歯車が狂い出す純愛模様を目にして、「もしかして…」と危惧した通りに一気に迎えるラストはせつない。いつも見ていた夢の意味を知り、この作品全てが繋がるのがいい!
2018/11/26
takaC
奇しくもこれを読んでいる最中に麻原彰晃らオウム幹部の死刑が執行されたわけだが、彼はこの小説に感化された可能性もあったりするのだろうか。やつらの言う「ポア」は桃紅の「ポワ 」と微妙に違って、より直接的な意味合いだけどね。
2018/07/07
Tetchy
ラストはこの上なく切ない。この胸に残る気持ちはちょっと長引きそうだ。
2008/11/07
oser(読書家ではありませんドクシャーです)
岡島二人で有名な井上夢人先生の再デビュー作。 …という事で期待しながら読読書。 …ちょっと力入りすぎたのかなあ…というのが率直な感想でございます。 うーん、割とテンポも良く読みやすいのですが、終盤に差し掛かってからの難解さ、説明の不十分さが目立ってしまい、 残念。アイデアは素晴らしいのにぃ
2023/08/06
eeko
西岡の中に入り込む、現実と異次元的な空間を取り上げそれが成り立つのか 真相は不明ですが、ストーリーとしては重苦しく自分好みだったので満足。 宗教団体に属する晶子の不審な行動が明らかになっていくが、普段クールな西岡の頭は、恋は盲目そのもので溜息ついてしまうほど痛すぎる。。。経験をしたものしかわかってもらえない自分の中に存在するダレカ。。。解説で知りましたが、80年代日本ミステリー界の先頭を走り続けていたと言われる、岡嶋二人時代の著書も読んでみたい(*^^*)
2015/02/07
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