窓際の死神(アンクー) (新潮文庫)
窓際の死神(アンクー) (新潮文庫) / 感想・レビュー
しょこ
鎌を持ち黒いかぶりものを羽織った骸骨…ではなく、会社の窓際族の冴えない中年サラリーマン島野という死神。自分か、その愛する人が死に近づく時見えるという死神。実は設定はけっこうあやふや。笑。死を扱うものの好きな感じの作品だったな。「おむすびころりん」多美ちゃん、母親がいい!!娘息子が成長し家を出てから、母親の部屋に飾られるようになった子供たちが昔描いた母親の絵にはジーン。“生きる、ということは、ひとりで成り立つことではない”という文中の言葉が響く。死をもって、“生きること”を考えさせられるいい作品だった。
2017/06/14
momi
二つの中編集!!共通して登場してくる人物は…印象の薄い中年のサラリーマン「島野」でも彼の本当の姿は…神は神でも「死神」そして彼の姿を見ることができるようになった人間は人生の残りが少ない…。魂を迎えに来た「死神」連れて行くのは自分の魂なのか…。身近な人間の魂なのか…。特別にとび抜けて面白いっていうわけじゃないけれど、以外な設定だし、登場する女性たちのように、自分の姿、生き方、人生について考えさせられる作品だと思います…。幅の広い作家さんですよね〜。私は好きな作品です…。
2013/09/02
Dai(ダイ)
死神を見たものは近いうちに自分か自分に近い人が死ぬ。自分から話しかけて死神を名乗るなんてたちが悪い死神だね~。死神だから質が悪いのは当たり前か。けれど見たからといって必ずしも死ぬ人は最後まで分からないなんて知るだけ無駄だよね。そして仕事(死んだ人の魂を送り届ける)が終わると関わった人全ての記憶から消え去る。もちろん認識している間は悩んだり恐れたりするが、結果は死神本人にも分からない…。なんて、いい加減な死神なんだろう。この本も読んでいる間は楽しかったけど読み終えたら記憶から消え去るのかな。
2015/01/19
harupon
死が近付いたら、死神が迎えに来るという…。愛する人が死ぬ場合もある。多美の場合、自分が想いを寄せている布川恭助の恋人になった絵里が死ぬという夢想に憑りつかれた。そんな多美に死神が現れた。というか、その男は総務部主任の島野だ。麦穂の場合、小説を書いて雑誌に投稿したが落選。一次通過していたのは同じ会社の片野ちぎりだった。そして半年後彼女は作家デビュー。死神が、自分を取り囲む社会の中にいつのまにか違和感もなく入り込んでいる。ほんとはいない存在なのに。2作とも、自分ではなく身近な人に死が迫る。夢中になって読了。
2021/06/15
はつばあば
座る炬燵の横で猫が本をお腹の下に寝ている。?「窓際の死神」?・・・中をパラパラ捲ったら・・これ読んだはず・・。感想書いたはず・・書きわすれたのかな・・否。そこまでまだボケてないやろ・・(*_*)。「ランチタイムは死神と」と同じ本でした(>_<)
2014/03/30
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