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魚眼漫遊大雑記 (新潮文庫 の 7-2)

魚眼漫遊大雑記 (新潮文庫 の 7-2)

魚眼漫遊大雑記 (新潮文庫 の 7-2)

作家
野田知佑
出版社
新潮社
発売日
1988-09-01
ISBN
9784101410029
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魚眼漫遊大雑記 (新潮文庫 の 7-2) / 感想・レビュー

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saga

【再読】2022年最初の読了。カヌーのイメージしかない著者だが、20代には世界中を巡るバックパッカーだった。しかし、名所旧跡には見向きもせず、水辺、水中での魚獲りが中心というのが著者らしい。本書前半は野田節全開の旅エッセイだったが、後半は職業的な旅レポの枠に嵌め込まれた感じの文体になった。あとがきは著者がまだ千葉県亀山湖に在住の昭和60年。奥付は昭和63年初版、平成5年14刷。

2022/01/03

booklight

カヌーイストの先駆者として有名な野田知佑の初期海外見聞録。ゴムボートと釣り竿をもってソビエト!からタヒチまで世界の水辺をふらふらと出歩いている。楽しめる水辺に自由に行く、という部分は変わらず、旅先であった人間とのユーモアあふれる交遊も大きな魅力。のちの自伝的な作品を読むと、この頃、自分は何者なのか、という悩みを抱えていたようだが、やっていることは魚とりだったりするのがいい。結局それをやり切ったことになるのかと思うと感慨深い。もちろんユーコンものや『日本の川を旅する』などもよいがこれはこれで雑誌的に面白い。

2018/08/29

Ken05

野田氏がまだ若い頃に書かれたもので、ライターとしての色気がいい意味で濃い。サービスたっぷりに語られるエピソードの洒脱さ、それでいてクールに人間を見つめている鋭い視線。さまざまな国の人や文化について語る姿は、知識と経験の真の文武両道だ。きっといろいろなものを飲み下しながら、良いところも悪いところも含めて、人が好きなんだなあと感じられる。再読。

2009/07/03

りょうけん

<困> 実は僕は特に野田知佑(ともすけ)さんの熱心なファンという訳でもなく,ただシーナ兄ぃ(椎名誠さん)の大ファンなので,その一味と思しい野田さんの本も読んでみるに至った。で,例によってあとがきから先に読む。なんと17年も前に書いて雑誌「オーパス」に載ったエッセイ(らしきモノ)も混じっているそうだ。どの文がその17年前のなのかは 初出とか出典について一切触れられていないのでサッパリ分からないのだが。

2024/10/28

著者曰く「そもそも海外旅行記なるものは/読む方も眉に唾をつけながら読むべき性質のもので/そのまま信じてはいけない。人は全く同じ体験をしても、自分の好み、教養、心情に合わせてそこから選びとるものが違うからである」。全くその通りで、その国の人達全員がそうじゃないとわかっていても、英国人気質や「イタリア人は如何にしてつり銭をごまかすかに心血をそそぐが、ドイツ人は如何にしてつり銭を返すかに全精力をつぎ込む」等、そういう感じなんかわかるなぁとつい笑ってしまう、世界の釣り話と著者が見た各国のお国柄が楽しめるエッセイ。

2013/12/09

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