できればムカつかずに生きたい (新潮文庫)
できればムカつかずに生きたい (新潮文庫) / 感想・レビュー
HIRO1970
⭐️⭐️⭐️⭐️何故か波長が合うランディさん。累計6冊目の本作はエッセイ集でした。読んで見て想起したのは、子供の頃大好きで何度も読んだ「やっぱりオオカミ」というシュールな絵本でした。いつも孤独でひとりぼっちな主人公のオオカミは幸せそうに大勢で暮らすヒツジやブタだらけの街で仲間がいないか探し続ける話で唯一のセリフが「け」だけの物悲しさ溢れる話。若い時の素直になれず天邪鬼な自分。長い時間軸で過去を見つめるとようやく判明する当時の背景や行動原理。では今の自分はどうかと言うと未だ五里霧中で悩める子羊続行中。
2016/06/08
アクビちゃん@新潮部😻
田口ランディさん、申し訳ないのですが、あまりご存知ない方なのですが、タイトルが、いつも私が思っている事なので(^.^; 惹かれ手にしました。この本は、うまく生きられないなぁと悩んでいた田口ランディさんのエッセイです。まず、家庭環境に驚きました! 酒乱で家庭内暴力する父を持てば、そりぁ生きにくく感じると思います。それだけではない、田口ランディさんの家庭環境に引いたりもしたけれども、物の見方がスゴイ方です!! つらつらと感じた事を書かれているのですが、なぜかウルッとしたり「子供の力」章では気付きも貰えました。
2020/05/10
たまきら
読み友さんから。この人の世界観は妙に現実的なようで異世界と紙一重で、妙にバランスを欠いていて、そこが面白い。ご自身の家庭について書かれているこの本は、衝撃だった。機能不全で暴力が歪めた、家族たちの肖像。物言わぬ母親に尽くす父親を見たときの彼女の衝撃は実にリアルだった。サイコドラマには震え上がってしまった。悲しかった。人間に興味を持つ作家。重なった様々な層をめくって、目をすがめて、醜悪なものの後ろの根源を見据えようとする露悪趣味な作家。彼女の視点は純粋で、どこか欠けていて、言葉足らずだ。面白かった。
2017/09/21
べるめーる
重い家族関係や社会問題からオカルト、女の本音など、ランディさんの過激とも評されるほど赤裸々な思いを綴ったエッセイ。ランディさんの本は精神的に元気な時はあまり読む気が起こらないのだけど、滅入ってくると無性に読みたくなる。特にこの本は自分のネガティブな部分も肯定できる気持ちになるし、いろんなもの抱えても、タフに生きて行くしかないって気にもさせられる。ランディさんが苦悩し傷つきながらも、深い病理を抱えた家族を受容する、その懐の深さとたくましさは本当に凄い。
2014/08/24
内緒です
いい刺激になりました。何もせず、何をすればいいのか分からず悶々とした平素。自分探し。今の自分のバイブルです。どんな自己啓発本よりも啓発されたかもしれない。自分もこれからは、できればムカつかずに生きたいものです。
2010/11/20
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