美麗島プリズム紀行 (新潮文庫 の 9-52)
美麗島プリズム紀行 (新潮文庫 の 9-52) / 感想・レビュー
piro
著者の台湾紀行エッセイ第二弾。一貫したテーマに沿った編集ではないので、ややとっ散らかった印象はありますが、台湾をより知るためにはとても良い一冊でした。終戦後に大陸から渡ってきた外省人一世の老人の話が印象的。日本人への複雑な感情、大陸へ帰りたいと言う気持ちは、台湾の置かれた状況を象徴的に表している気がします。中国との緊張関係、地方選での与党民進党の惨敗など、不安定な話題が多いですが、平和裡に収まって欲しいものです。
2022/12/10
紫羊
時代のうねりに翻弄され続けてきた台湾に、恥ずかしながら初めて向き合った気がする。
2023/01/31
shun
2022年58冊目。今年は60冊にも届かないかも…。著者の台湾紀行第2弾。旅本というよりも台湾の歴史を学べる、そして台湾の今も感じることができる一冊。当たり前のように台湾に行けていた時代が懐かしい。早くなんの心配もなく渡台できるようになってほしい。日本人がいかに酷いことをしてきたか、日本の統治後の中国国民党にもどれだけ酷いことをされてきたのか…本当に複雑な国だと思う。でも好きな国の一つです。
2022/12/24
東京には空がないというけれど・・・
台湾は、先住・原住民族の時代から、スペイン、オランダ、そして中国が配下に置き、日清戦争後に日本が50年間統治し、さらに国民党が支配し、現在は民進党が政権を握っている。本のタイトルにもあるように、台湾の色は「プリズム」である。日本は、南進政策の足掛かりとして、台湾をその拠点にしようとして、台湾に出兵した。その後の50年の統治で、いろんな痕跡を残した。この書籍は、台湾に残る様々な「プリズム」の破片を見つけながら、そこから、「プリズム」の様相を描き出している。同じ紀行文でも、作家が書くと、こうも輝きを増すのか…
2024/05/25
spike
著者の台湾愛に溢れたエッセイ集。台北は仕事やプライベートで何度か訪れたが、またまた行きたくなる。後半に出てくる、日本占領下や戦後の暗い時代の話にはすごく引き込まれるものがある。
2022/12/11
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