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夕方らせん (新潮文庫 き 19-2)

夕方らせん (新潮文庫 き 19-2)

夕方らせん (新潮文庫 き 19-2)

作家
銀色夏生
出版社
新潮社
発売日
2001-06-01
ISBN
9784101434223
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夕方らせん (新潮文庫 き 19-2) / 感想・レビュー

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優希

静かにきらめく世界が広がっていました。銀色さんは詩人だなと思わずにはいられない物語の数々。ふわりとしていて優しさに満ちています。不思議な色彩が見える小さな作品集に愛おしさを感じました。

2017/07/26

あつひめ

妖精の世界に迷い込んだかのような物語。その世界が心地よく感じる。風を感じたり、光を感じたりできる。忘れてしまった世界がそこにあるような不思議な時を過ごせた。あとがきを読んで、銀色夏生さんの作品を生み出す姿勢がまた好感が持てた。優しい空間を差し出された気分で本を閉じた。

2016/07/19

のせ*まり

銀色さんはやっぱり詩人だなぁとしみじみ感じた小説集。短い枚数で独特の世界観を作り出す力はすごいと思いました。この波間を漂うようなふわふわした世界観は海外の小説、サリンジャーを噛み砕いたような雰囲気。『ハーバービュー』『船のしっぽ』あたりがお気にいり。暑い夏に何もしたくないとき、なんとなく開きたい本です。短編だけど詩のよう。言葉が砕かれ過ぎていたりと少しぎこちなく感じたけど、これが銀色さんの色なんでしょう。逆に英文にしたら美しい文章なのかもしれない。良い息抜きになりました。

2017/06/15

harupon

10頁とか20頁くらいの超短編16篇+1編。詩人、作詞家。「夕方らせん」は、銀色夏生さん初めての物語集。不思議なお話ばかりで、1編読むごとに、自分でその先を創作してみたくなる。それほど、「あ、なんか わかるな、この感覚」という場面がでてくる。「月の落ちる池」私も旅に出て、この池を見て見たい。私を空想の世界に連れて行ってくれる。「Kの警告」「ピース・ツリー」女って、怖いんだよ(笑) 

2021/04/10

kana

実は小学生の頃から20年以上ぶりの再読。未だ古びることなく、こういうのが読みたかったのと思える、とにかく言葉たちが宝石のようにキラキラと散りばめられた短篇集。当時「ウエタミ」が一番好きだったことは覚えていたけれど内容はすっかり忘却の彼方。改めて好きな理由を思い出すと共に、今は全然別の作品、別のフレーズが心に響くのがうれしい。特に《別れというのは、種から芽がでて、最初はくっついてた葉っぱが、二つの方向へのびていくようなもの》といった出逢いが別れへと移りゆく儚い時の流れを優しく包み込むような比喩が好きでした。

2022/08/28

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