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妖女のねむり (新潮文庫 あ 23-1)

妖女のねむり (新潮文庫 あ 23-1)

妖女のねむり (新潮文庫 あ 23-1)

作家
泡坂妻夫
出版社
新潮社
発売日
1986-01-01
ISBN
9784101445014
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妖女のねむり (新潮文庫 あ 23-1) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

kagetrasama-aoi(葵・橘)

泡坂氏の魅力満載の作品。輪廻転生と恋愛がテーマだと思って読んでいたら、きちんとミステリでした。殺人も動機も伏線のはりかたが自然だし、そして回収も見事、気持ち良く騙されました。樋口一葉の遺稿の存在も良かったです。解説が連城三紀彦氏、この作品は泡坂氏の鶴屋南北なんだそうです。確かにいつの間にか因果物語になっていました。舞台は東京と諏訪、諏訪は私の故郷ですが、とても素敵に描かれていて(架空の諏訪でした)嬉しく読みました。

2020/07/28

ちくわ

妖女のねむり/泡坂妻夫 読みました!!ほんと、面白すぎる。樋口一葉の遺稿と麻芸との不思議な出会いから始まるとても妖艶な雰囲気にミステリなのか?と思ってましたが、後半の怒濤の展開はまさに圧巻です。ここまで一つ一つ幅広く散りばめた伏線、エピソードを一つの糸のように縒り合わせるなんて、、、それでいて縒り合わせたその先は暗く、最後まで真相がわからない。すごい。過去世、転生というガジェットからここまで広げて、それを一気に畳み込むのはさすがとしか言いようがない。

2017/02/14

yai

輪廻転生がキーとなる泡坂先生の傑作長篇。あぁ輪廻転生――なんて胡散臭いのかしらとなるのですが、ヒロインが主人公(と読者)を納得させようと語る前世からの繋りが、なかなかに素通りできない事実ばかり。また樋口一葉の遺稿、北斎の画などの真贋怪しいキーアイテムも謎だらけ。あぁファンタジーなのか?特殊設定ロマンス?よくわからないまま進むとアッと驚きます。さすが泡坂先生。伏線回収の鮮やかさお見事です!輪廻転生なんて本当にありえるのかしらん?この本がどの方向性でENDするか確かめる価値は有るかと。良作です。

2020/03/29

新天地

輪廻転生に関する奇想天外摩訶不思議なミステリ。冒頭の数ページの段階で張られた伏線についてはなんとなく予想通りの展開が待っていたけど、そこ以外はもう驚くばかり。京極夏彦の雰囲気もありとても面白かった。本当にいったいどうやったらこんなことを思い付くのか。途方もない情念も恐ろしく、まさに奇想のなせる業。しかも解説が連城三紀彦先生という豪華さ。

2017/07/30

とても素敵な作品でした。ミステリーだと思って読み始めたら、ファンタジーみたいで、読み終わってみたらやっぱりミステリーでした。現実的でない世界観が段々、現実に近づいていく感覚がたまらなかったです。因みにオチは少々吹き出しました、ええ。主人公、おいwwって感じでした。あそこの部分に関しては、運命みたいな感じでいくのかと思ったけれど。というかそのほうが良かったかな、と思わないでもない。

2012/10/12

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