KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

泡坂妻夫の怖い話 (新潮文庫 あ 23-8)

泡坂妻夫の怖い話 (新潮文庫 あ 23-8)

泡坂妻夫の怖い話 (新潮文庫 あ 23-8)

作家
泡坂妻夫
出版社
新潮社
発売日
1998-07-01
ISBN
9784101445083
amazonで購入する

泡坂妻夫の怖い話 (新潮文庫 あ 23-8) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

夢追人009

往年の偉大なミステリ作家で直木賞作家でもある泡坂妻夫さんの1日1話読むと1ヶ月は楽しめる全31編の怪談噺集です。内容は現代劇・時代劇・中国怪談のミステリ・怪奇幻想・SFまで幅広くありとあらゆるジャンルが楽しめますよ。中にはあっさりとした物もありますが、確かに恐怖を感じる作品もあり時代を超えて読み継がれるべき一冊ですので今では入手難とは思いますが大いにお奨めしますよ。『影人形』人形師の浅虫に作られた女性人形の私は、美人女優・緑川千恵子の映画撮影用のイミテーション代用品だった。千恵子は見た瞬間に私を嫌い憎む。

2022/06/18

藤月はな(灯れ松明の火)

寝苦しい夜こそ、色とりどりの恐怖をどうぞ。「ハートのQ」はやっぱり、プロは違うんだね~。「ネズミ穴」は未だに責任を取りたくない子供みたいな大人にとっては結構、怖い話ではないでしょうか?「排水口など」は真相が分かると最初の描写にもしかしてを想像してしまい、震え上がる。「キジマ君の話」も因果関係が見えず、語り手も信用できないので怖い。読後感は「黄色い壁紙」に似ているように思えます。「吉田御殿」は男を惑わす艶を纏うようになった彼女の秘密が何とも蠱惑的だ。それは体で篭絡した夫を含む男への愛憎でもあったのかもしれぬ

2018/08/08

HANA

ミステリ作家らしく怖い話というよりは奇妙な味といった話が多く含まれているように感じた。純粋な怪談から著者らしいマジックを扱ったもの、寂寥感溢れるものまで、泡坂妻夫という作家の幅広い一面を辿ることが出来る一冊とも思えるし。中にはよくわからないものもあるんだけれども。特に面白く感じたのは、タネを最初から目の前に開陳しながらそれに最後まで気付かせない「ハートのQ」や皮肉に満ちた幽霊騒動「解坂中腹」上質の人形怪談「影人形」等。最近あまり見かけないショートショートというジャンルの魅力を、改めて教えられた一冊でした。

2018/07/25

とち

全31篇のショートショート集。後半にファンタジー色の強いお話が多かったので、帯にあるような泡坂トリックというよりも「世にも奇妙な~」的な印象が残る一冊でした。『烏が』『悪夢』『排水口など』『自然食』が特に好み。それぞれわずか数ページのお話でありながら、ラスト数行でズバっと落とす切れ味鋭いブラックなオチが秀逸でした。

2013/08/19

coco夏ko10角

31のお話収録のSS集。艶っぽいものからホラーやSFまで、泡坂妻夫さんのSS。ならではのお話もあって楽しめた。『ハートのQ』『ミュージシャン』『自然食』がよかった。特に好きなのは『わんわん烏』

2017/01/29

感想・レビューをもっと見る