KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

カツラーの秘密 (新潮文庫 こ 32-1)

カツラーの秘密 (新潮文庫 こ 32-1)

カツラーの秘密 (新潮文庫 こ 32-1)

作家
小林信也
出版社
新潮社
発売日
2004-03-01
ISBN
9784101450216
amazonで購入する

カツラーの秘密 (新潮文庫 こ 32-1) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

すぎえ

12年間疑惑を守った後の髪ングアウトの本作。若禿げで28歳に一代決心の末、某有名AN社のカツラを購入。3個で100万なり。カツラを初めて着用して出勤するときの心理や強風への恐怖、温泉でくつろげなかったりといった心理描写は丁寧に描かれている。その他カツラの見分け方やカツラ業界の不透明さなど書かれており、普通のエッセイとしてもすごく面白いし、へぇーって思うことも多かった。でも、思う。俺、はげたくねー。

2010/03/18

うたまる

「禿げを生きる自信がなかった。禿げを着こなす自信はもっとなかった」……禿げてることだけで十分、その上カツラを着けてることで二重に隠微な笑いの対象となるカツラーの人たち。そりゃ消極的にもなるだろうし、不安性にもなるだろう。そんな陰に篭ったカツラーの生態を軽妙な文章で描くエッセイ。悪ふざけが過ぎず、悲愴にも振れず、いい塩梅。「日々の苦労」「カツラーの見分け方」といった個人的体験に根ざした話から、「育毛と養毛の違い」「カツラメーカーの構造的問題」などトピックは幅広い。自分が禿げたら絶対ナチュラルでいきます。

2013/05/20

shigoro

周りにひた隠しにして営むカツラ生活の苦しみを、面白おかしく書いてある。凄まじく辛そうに感じたわ。スポーツ・居眠り・恋愛、具体的には、空港での金属探知機がなったり、整体でちょっと肩に触れようとされたとき、咄嗟に身構えてしまうなど、普通では考えられないほど、オーバーにアタマを守ろうとしてしまう。これでは気が休まる暇もないし、バレるのが怖くて消極的になっていくのも分かるわ。

2011/08/08

ゆきのすけ

カツラーの人には申し訳ないが、腹を抱えてげらげら笑ってしまった。カツラーの苦悩たるや、想像を絶するものだった。いかにバレないようにするか、ということは明白な問題だけれど、カツラの値段や勧誘方法、お手入れから、かつらの弱点(くせのつきやすさ、光り方等)、知らなかった。AD社やAN社ではカツラは作りたくないなぁ。気が弱いのでカツラローン地獄に陥りそう。しかしよくぞここまで赤裸々に語ってくれたものだ、と感心した。…ハゲたくないなぁ。薄毛とも縁がないままでありたい。髪の減少に悩む方(と交際者?)は一読すべき。

2010/11/20

penguin

斉藤美奈子さん経由で読んだ本。カツラーの悲哀を軽妙に書いてるエッセイ。誰もが知ってる企業のかなり強引な営業方法等も書かれていて、消費者からのある種の告発書にもなってます。

2009/06/13

感想・レビューをもっと見る