おまけのこ しゃばけシリーズ 4 (新潮文庫)
おまけのこ しゃばけシリーズ 4 (新潮文庫) / 感想・レビュー
i-miya
2010.11.15 (背表紙書き)一人が寂しくて泣きますか?あの人にあなたの素顔、見せられますか。「しゃばけ」シリーズ第4弾。鼻つまみ者の哀しみ。厚化粧、やめられない娘心。(畠中恵) 1959、高知生まれ。名古屋芸術短期大学卒、漫画アシスタント、書店員、都築道夫の小説講座。『しゃばけ』日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。(解説―谷原章介=俳優)第13回日本ファンタジー・・・。一太郎。妖怪たち。人ならぬ妖(あやかし)の血を引く若だんな。「しゃばけ」は気づくことの物語。
2010/11/16
ヒロ@いつも心に太陽を!
キャラ読みと言われてもいい。今回も一太郎、鳴家、屏風のぞきに藤兵衛や栄吉にいたるまで、その行動に微笑ましく感じたり台詞のかけあいにニヤリと笑ったりと出てくる皆がとても愛しく、そして話も面白かった(*^□^*)!!表題作『おまけのこ』はまさかの鳴家が主役だけど最後は一太郎がちゃんと決めた感じ。たくさんの鳴家の中からちゃんと自分の家の鳴家を見つけだして「うちの子だよ。間違いないよ」と断言しちゃうあたり優しい&かーっこいぃ(´人`*)鳴家たち妖が若旦那を大切に思うのはこういう人柄なんだろうな♪
2012/09/23
ぶち
これまで以上に妖怪小説の趣が強くなって、ミステリ色はかなり薄まっています。妖怪人情ファンタジー小説という、本シリーズでしか描けない独特なものになってきたのかもしれません。表題作「おまけのこ」がとにかく可愛かったです。 真珠強奪という暴行事件と鳴家の小さな大冒険の話。このお話でも若だんなの聡明な部分が見れて、嬉しくまた頼もしく思います。"ぎゃわぎゃわ"と泣くほど心細い思いをしながらも、"鳴家はおまけの役立たずでは無いといってやるのだ!"と頑張る鳴家。そんな鳴家が可愛いくて可愛くて......
2018/10/01
ゴンゾウ@新潮部
今回も楽しく読ませていただきました。屏風のぞきや鳴家達普段は脇役の妖が活躍。一太郎も逞しくなって騒動を解決。ほのぼのとしたシリーズ。今後も期待大。
2016/02/16
のっち♬
短編5篇。過去編に手応えを感じたのか、今回は一太郎以外の視点をよりふんだんに盛り込んだサスペンス度の希薄な作風。最も哀切な『こわい』を冒頭に配して、次第に活力とユーモアが増す流れも前回と対称的。屏風のぞきが活躍する『畳紙』、鳴家が小さな大冒険を繰り広げる表題作はほのぼのとしたトーン。残りの『動く影』『ありんすこく』はかなり荒唐無稽な展開。とりわけ後者の心臓に悪い脱出法は本末転倒ではないかと読者がツッコミを入れる矢先に更なる弱い心臓で落とす、という背景のシリアスさを払拭するコメディ気質は本シリーズならでは。
2023/07/17
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