鬼哭の剣―日向景一郎シリーズ〈4〉 (新潮文庫)
鬼哭の剣―日向景一郎シリーズ〈4〉 (新潮文庫) / 感想・レビュー
眠る山猫屋
再読。森之助反抗期?!兄を討つ定めの十五才、初恋に揺れるわ、憧れの兄の背中が憎く見えるわ、大変です。今まで素直に追いかけてきた兄の背中がちょっとづつ違うものになっていく・・・。事態は柳生の影の流派に絡まれてもっと大変なんですが。大人の事情に散る少年たち。景一郎のつれなさが相変わらずですが、実は独りで少年たちを守っていた事が判る辺りは本当に熱い。そして最終巻では遂に兄弟の宿命に決着が・・・。ともあれ今回は完全に森之助が主人公でした。
2019/06/05
鯖
久しぶりに再読。そして再読して続きがもう12年も出ていないことに気づいた。兄貴の剣豪小説大好きなので、そろそろお隣の国からこちらに帰ってきてくれませんか…。仇であり、師匠であり、斬って乗り越えなければならない相手が兄という森之助がたった15歳で、こんな凄まじい斬り合いをこなし、人を殺し、恋をし、愛した人を失い。悼ましいなあ。
2015/03/28
Dai(ダイ)
剣豪小説、になるのか。こういった小説を読むといつも感じるのは、小さいことに 一喜一憂することのくだらなさ、である。生死さえも意に介さない生き方に 憧れると同時に恐れも抱く。本編には関係ないが、今は亡き児玉清 の解説は いいね。永遠の0 でも解説してたけど、本当に本が好きだったのだろう。名調子が聞けないのは今更ながら残念である。時代小説家の大御所が少なくなったが、この、北方謙三はいまや、私のリストから外せない一人なのである。景一郎、森之介兄弟の行く末が気になって仕方がないのである。
2012/11/23
kinghaya
★ 次の最終巻に向けた、内容。これを読んでから次作を読むと一連の感情を追いかけることができるから、なるべく一気読みした方が良いかもしれない。
2019/06/28
brink
今回も生き残っても勝ったといえない戦いでむなしい。森之助の成長っぷりが主軸の巻でした。随分と男になってしまって、宿命の兄弟対決がついに来るのかという感じ。景一郎も森之助もどっちも負けてほしくない。なので次巻を読むのがためらわれるような。
2011/07/02
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