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ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫 さ 54-3)

ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫 さ 54-3)

ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫 さ 54-3)

作家
齋藤孝
出版社
新潮社
発売日
2008-05-28
ISBN
9784101489230
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ドストエフスキーの人間力 (新潮文庫 さ 54-3) / 感想・レビュー

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シュラフ

"癖の強い人間"という"ややこしい人"が世の中にはいる。経験的に言えば"ややこしい人"に関わりあうと後で大変な目にあうからできれば避けた方がよい。でも斎藤先生の言う通り"ややこしい人"というのは面白い。管理社会化がすすんでしまって昔と比べると"ややこしい人"が少なくなって世の中がつまらなくなってしまった気がする。"ややこしい人"は社会のスパイスとして必要なのである。彼らの存在を許容するのは人間理解力だと斎藤先生は指摘する。"ややこしい人"ばかり出てくるドフトエフスキーを読んで人間理解力を身につけよう。

2016/04/24

なおみ703♪

学校でも職場でも癖のある人にもっと寛容でいいと思った。私はバランスが悪くてもアクが強い人、「過剰な人」にとても惹かれる。ものすごくパワフルでエネルギーいっぱい。あちこち衝突することもあるけれど、推進力にたけ、人間味あふれる…、そんな人に憧れる。ドストエフスキーの作品は、そんな「出会いの祝祭感覚」が体験できるという。斎藤孝さんのお薦めする本を私は少しずつ読み進めている途中だが、なかなか『罪と罰』まで手が出なかったが今度こそ読むぞ!と思った。そして、この書に出てくる面白くってどうしようもない人達を味わいたい。

2016/05/06

paseri

ドストエフスキーの小説は結構好きで読むのですが、確かに癖のある人物が多いです。いや、癖がありすぎます…。それを“人間力”と評してしまう齋藤孝さんは素晴らしい(笑 小説ごとに章立てになっているのですが、是非そのドストエフスキー作品を読んでからこの本を読んでください。その方が何倍も楽しめると思います。

2017/10/05

らい

まあ、改めて癖の強い人たちだよなあ。貧しい人々の時から、靴に穴空いてるのおおっぴらげに声高に叫んだり、ラズミーヒンが、ドゥーニャと会う前に、自分の服装を気にしたことを恥じて、「なに良い格好しようとしてるんだ、もっと汚くしてやれ!」とか言ったり、自意識の突破みたいことがずっと根底にあったけど、それを色んなバリエーションで、見れた。その突破法が、卑屈な人物にも、高慢ちきにも、道化にも、無頼漢にも、はたまた美しい人にでも、展開していったんだな。どこまで恥さらしになれるかみたいなことよくしてるし(笑)

2022/02/26

arina

人間理解力を向上させるためにはドストエフスキー!癖の強い人を愛する!ドス氏の描く癖の強いキャラの分析を主軸に物語の魅力についても解説。イムシュキンの「自分をカンジョウに入れない」寛容さ。人の心に寄り添うには自意識なんて捨てねばならない。謎かけをして教育をさせるナスターシャ。意識が自分に向きっぱなしで思考がグルグルしちゃうラスコーリニコフや地下室男。思考にひきこもり偏っていく人間の習性をよくご存知で。「カラマーゾフですから!」「この世にブスはいない」名言の数々。ドス氏自身もかなり癖の強い人だったよう。

2018/04/03

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