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結核病棟物語 (新潮文庫 さ 35-2)

結核病棟物語 (新潮文庫 さ 35-2)

結核病棟物語 (新潮文庫 さ 35-2)

作家
斎藤綾子
出版社
新潮社
発売日
1997-05-01
ISBN
9784101495125
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結核病棟物語 (新潮文庫 さ 35-2) / 感想・レビュー

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ちょこまーぶる

少し時代を遡った結核病棟が舞台の話で時々クスッと笑いながら読める一冊でした。読む前はもっとシリアスな内容かなと思っていたけど、予想に反した内容で作者には失礼かもしれないけどとても面白かったですね。不倫をしていた20歳の作者が結核を患い入院することになったのだが、その病棟に住んでいる?患者さんたちの実にユーモラスなキャラ、襲い掛かるセクハラ、不倫相手を巡る友人との微妙な関係・・・どれをとってもひきつけられる内容でしたが、しっかりと結核という病気になったことの命との向き合い方・心理状況を表現されていました。

2014/12/19

りゅう

相変わらず、ずばずば表現するとこが面白い。本人の闘病生活が書かれていたが、結核がこんなにも大変だったとは驚かされた。友達も結核で入院したが、いかに彼女の症状が軽かったのかがわかった。

2010/12/05

itokake

『欠陥住宅物語』が私にとって初めての斎藤綾子で、本書は2冊目。読者に媚びた説明はせず、あえて余白を作る書き方。なのにすらすらと読めてしまう。結核という病気の説明は一切ないのに、なぜか読み終わるころにはそれなりにわかっている。舞台は70-80年代(約40年前)、患者たちの振舞いに昭和がぷんぷんと漂う(ハラスメントだらけ)。「死亡室」にいる田辺のばーさんは病院側からボケ老人扱いされるが、それはばーさんの作戦で、実はものすごいインテリ。この田辺さんと綾子さんの交流がよかった。短冊はどうなったかな。

2021/11/16

やも

「愛より速く」、「スタミナ!」が、非常に面白かったので、数年前に購入。結果、購入して良かった。正直、露骨な性描写、「エロ」を売りにしている本は、あんまり好きでは無いのですが、斎藤さんの本だけは別。エロうんぬんよりも、文体が面白すぎるからだと思う。特にエッセイは。本書も、もう何度読んだか分からない。斎藤さんファンなら、是非チェックして欲しい。

2016/04/26

たらちゃん

実際に結核で入院した著者の実録本。とはいっても内容には「物語性」を豊かにするために、脚色されていると思う。人は健康な時は欲の塊になるが、いざ病気になると自分の無力さを感じるものだ。で健康体に戻れば、病気になった時の事など忘れ、欲の塊になる。そんな人間の「生」と「性」への欲望の葛藤を描いた作品。

2018/08/24

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