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かぜまち美術館の謎便り (新潮文庫nex)

かぜまち美術館の謎便り (新潮文庫nex)

かぜまち美術館の謎便り (新潮文庫nex)

作家
森晶麿
出版社
新潮社
発売日
2017-05-27
ISBN
9784101800981
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かぜまち美術館の謎便り (新潮文庫nex) / 感想・レビュー

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スズ

田舎の美術館に赴任してきた学芸員の佐久間、その娘で天真爛漫なかえで、かえでの保育園の保育士カホリが、18年前に失踪した「ミツバチ」というあだ名で町の人々から慕われていた郵便局員の失踪事件と、彼の失踪した日付の消印の押された絵葉書が様々な人の家のポストに投函される事件の謎解きに挑むミステリー。欧州の画家達が描いた名画の構図を元にした兄の遺作の絵に隠された謎を佐久間と共に紐解いていくカホリが彼に惹かれていく姿と、ミツバチの心に潜んでいた悪意の真相に迫っていく展開が見所。佐久間親子のほんわかとした会話にほっこり

2017/11/03

優希

佐久間親子にほっこりさせられました。18年前の絵葉書、少年画家の死、郵便局員の失踪。事件の鍵が絵画というのが興味深いところです。絵の謎が解ければ町はきっと動き出すんでしょうね。

2020/07/16

エドワード

保育士のカホリの前に風のごとく現れた、隣家の父娘、佐久間とかえで。佐久間は町の美術館の館長だ。18年前に謎の死を遂げた、カホリの兄ヒカリの残した絵画が絵ハガキとなって人々の元へ届き、町はざわめく。最初は児童文学?と感じる可愛らしい雰囲気が、次第に奥深い美術ミステリーになっていく面白さ。ピカソやシャガール等の作品になぞらえたヒカリの絵画が鍵となる町民の秘密、そしてヒカリの死の真相。マティスの話が味わいがあった。佐久間とカホリの微妙な関係が気になり、終幕に驚かされる。カホリちゃん、明日は明日の風が吹くよ。

2017/06/01

よっち

美術館の館長として香瀬町に引っ越してきたカリスマ学芸員・佐久間とその娘のかえで。18年前の事件と町民に残るわだかまりを絵画を通じて佐久間が解いてゆく絵画ミステリー。真相を示唆する絵画を佐久間が解釈して周囲の人々に強く残る過去のわだかまりの誤解を解き、それが18年前の事件の真相ともリンクして全てが繋がってゆく展開。癒やしとなる佐久間とかえで親子のほのぼのとしたやりとりや、救いを見いだせる各エピソードの余韻がとても良かったからこそ、思い出してゆく過去のほのかな想いの結末には少しばかり切ない気持ちになりました。

2017/05/29

hirune

題名の爽やかな感じに似合わず、香瀬町はそこそこ閉鎖的な田舎で過疎の道を歩んでいるようです。その町の美術館に立て直しのため赴任してきた佐久間と幼い娘のかえでとその保育園の担任カホリが18年前に失踪した郵便局員と沢山の絵を残して謎の死を遂げた中学生男子の謎を解いていく。都会から戻った母子家庭を疎んで、中学生にトーキョー悪魔なんてあだ名をつける人たちなんて歪んでるよね!子供は大切にしなくちゃならないはずなのに。。この町の陰湿な雰囲気が事件の遠因なのかもしれないですね。

2022/05/08

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