カカノムモノ3 :呪いを欲しがった者たち (新潮文庫 あ 88-3 nex)
カカノムモノ3 :呪いを欲しがった者たち (新潮文庫 あ 88-3 nex) / 感想・レビュー
佐島楓
涼に最後起こったことは懲罰的でありすぎるようにも思うが、人としての再生の機会と受け止めたほうがいいのだろうか。人として生きていれば、さまざまな可能性を持っていられるのだ、と。重くて悲しいのに、なぜか爽やかな不思議な読後感。
2020/01/02
カナン
誰かの穢れを呑み続けなければ、人としての姿を保てず魚となって海へと還る。海の女神を裏切り人の世で暮らしたいと願った小さく憐れな銀色の魚にかけられたまじないは、果たして本当に呪いだったのか。選ばれた者と選ばれなかった者。どちらがより辛く苦しいかなんて誰にも分かりもしないし、きっとどちらか、なんてのはありはしない。無いものを求め、魚がその鰭を腕へと変えて必死に藻掻いたように、誰しもが今も潰れそうになる心を奮い立たせて生きている。清濁併せ呑むことが困難だということを知りながら生きていく。自分は律が一番好きかな。
2020/04/12
ずっか
1・2巻にちょこちょこ出てたイケメンズも3巻で勢揃い。碧って、従兄の異常さを引き立てるための存在なの?ってくらい、従兄が気持ち悪し。しかし去年に引き続き、この本を読んでいる時、プライベートで非常にブルーになる。悪い物が引き寄せられるのか?それならやっぱり、美青年・碧に穢れを呑んでもらいたい。ぜひ!(* ̄∇ ̄)ノ
2020/01/28
坂城 弥生
「愚かで愛しい、可愛い我が子」それが女神の呪いの答えだった。呪いではなく祝福。辛かったらいつでも戻ってきなさい。そういう優しさ。この終わり方で良かった、と思った。
2020/12/11
ひさか
2020年1月新潮文庫刊。書き下ろし。シリーズ3作目。これってこんなに理路整然とした話だったっけ?と思うほど、前作のノリとは違うかっちりとしたストーリー展開で、驚いています。んで、これで、最終巻というのにもまたまた驚きです。終わるのは残念ですが、一気に書ききってしまったということなのかもしれません。
2020/11/23
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