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心が折れた夜のプレイリスト (新潮文庫nex)

心が折れた夜のプレイリスト (新潮文庫nex)

心が折れた夜のプレイリスト (新潮文庫nex)

作家
竹宮ゆゆこ
出版社
新潮社
発売日
2021-03-27
ISBN
9784101802152
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心が折れた夜のプレイリスト (新潮文庫nex) / 感想・レビュー

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よっち

人生初の彼女に振られ、部屋の窓が閉まらなくなった大学生の萬代。怖くて家にいられず友人の定岡の学科飲みに潜り込んだ彼が変態のイケメン先輩・濃見と巡り合う青春小説。彼女に振られたショックと、閉まらなくなった窓の真相。定岡の紹介で巡り合ったラーメン大好きアナ雪との日々からの思ってもみなかった急変。いやこれが何の話だったのかと言われると正直よくわからなかったんですが(苦笑)、テンポのいいストーリーと振り回される萬代、自分ではどうにもならない状況に陥って濃見先輩が一緒に解決してくれる展開はなかなか面白かったですね。

2021/04/27

ゆなほし

元カノと窓。次に出会った最高に可愛い女の子とラーメン。イケメンの変態。パーツで見るとわけがわからないカオスも、著者の手により乗算されればたちまちエモくて青い小説になる。駆け出したら止まらない衝動をかかえた筆致は、やはり著者の作品でしか味わえない至高の嗜好品のよう。ここまで刹那的でなくても良いのに、読めば読むほど、噛めば噛むほど味が出る。結局なんだったんだとか、そういう無粋な事はいらない。ただそこには駆け巡った結果があるだけ。まるで溺れさせて翻弄させるようなエモい文に浸れる幸せ。今巻も最高だった。

2021/05/09

星野流人

めちゃくちゃ凄え青春小説でした。とにかく疾走感がハンパなく、臨場感もハンパなく、何が起こってるのかすべてを理解するのは難しく、けれどめちゃくちゃ力強い青春小説でした。主人公の萬代は「自宅の窓が閉まらない」という事実に恐怖を覚え、自宅に帰れなくなってしまいます。そんなメンタルの弱った状態で出会ったのは、正体不明の変態、あるいは先輩。メンタル的に弱っていた萬代が先輩に引っ張り回されていく中で、恐怖で凝り固まっていた彼の心が少しずつ動き出していきます。

2021/05/11

あおでん@やさどく管理人

濃見先輩のド変態ぶりといい、その言動といい、想像の範疇を超越していて意味不明(まあ、それを想定&期待して読んでいるのだが)。だが、そういう人だからこそ萬代が意味不明のピンチの時についてきてくれたのだろうとは思う。濃見先輩の日常生活が気になるところだが、1冊丸々ド変態ぶりが続くとお腹いっぱいになりそうなので、短編1作くらいでいいかも…

2021/06/02

あいりん

恋の病に陥った思考回路の酸いも甘いもを、グツグツと煮込んだような作品。タイトルとエモい表紙からは全く想像できない、狂気的な主人公と生粋の変態に物語が支配されています。かといって問題作という訳ではなく、竹宮先生の世界観で個性派なキャラクターを動かしながら、青春の疾走感をそのまま活字で摂取させるような中毒性があります。みんなは表に出さないけれども、恋愛とか青春の焦がれる気持ちをそのまま文面にしたら、本書のようになるはずです。誰かとラーメンを食べるときには、良くも悪くもこの作品を思い出してしまいそうです。

2021/10/03

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