あなたとなら食べてもいい (新潮文庫)
あなたとなら食べてもいい (新潮文庫) / 感想・レビュー
ミカママ
これはもう絶対タイトル(もちろん作家さん名も)買い。R18文学賞大賞作家さんの多いのも好み。期待ほど「食」を前面に押し出した印象は薄いが、どの作品も女性作家特有の細やかさやたおやかさ、そしてわずかばかりの意地の悪さに満ちた満足のいく内容だった。
2023/05/20
mae.dat
確かに食がキーになっている、7人の女性作家さんによる、7話の短篇なのかも知れないけど。男性から見て、一緒に食事をする事を許されたって感じのお話しを期待するじゃん。ちゃんとそう言う感じがするのは千早茜さんの『くろい豆』だけだったよ。本編に書かれていない場面も含めると神田茜さんの『サクラ』もかなぁ。後は自由度がちょっと高めなの。個性的で宜しいのですけど。町田そのこさんの『フレッシュガム』は 〜『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』番外編〜 とあって、丁度読んだばかりだったんだけど、話の核はちょっと違う気もするね。
2023/04/27
ひさか
小説新潮2014年3月号千早茜: くろい豆、サクラ:神田茜、柚木麻子:ほねのおかし、6月号深沢潮:アドバンテージフォー、2018年5月号田中兆子:居酒屋むじな、2019年3月号遠藤彩見:消えもの、書き下ろし町田そのこ:フレッシュガム、の食欲をテーマにした7つの短編を2021年11月新潮文庫から刊行。新潮の特集【食欲vs.性欲】という14人の競作に味をしめたのか。苦味のある話が多く、読む前のイメージとは違っていた。その中にあって、「サクラ」の前向きなラストが光ります。
2022/03/04
fwhd8325
アンソロジーは、初めて作品に触れる作家さんも馴染みの作家さんもいて、寄席に似ている。その中で久しぶりに作品に触れた神田茜さん。女性の本音が表現されていると思いました。初めては深沢潮さん。辛辣な友情関係が面白いと思いました。
2021/12/11
モルク
7人の女性作家さんによる食にまつわるアンソロジー。千早茜さん「くろい豆」不倫の嫉妬、諦めの境地がうまく表現されている。そして黒豆の枝豆、食べてみたい!田中兆子さん「居酒屋むじな」厨房に立つ弟とそれを見つめる姉、そしてろくなメニューもないのに通ってくる客、その関係性がいい。町田その子さんの「フレッシュガム」は「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」のスピンオフ、もっと読んでいたかった。
2023/05/03
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