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おやゆび姫: アンデルセン童話集〈2〉 (新潮文庫)

おやゆび姫: アンデルセン童話集〈2〉 (新潮文庫)

おやゆび姫: アンデルセン童話集〈2〉 (新潮文庫)

作家
アンデルセン
山室静
出版社
新潮社
発売日
1967-07-20
ISBN
9784102055038
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おやゆび姫: アンデルセン童話集〈2〉 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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SORA

アンデルセン童話、意外にシビア。善人が必ず助かるわけでもなく、簡単に命をとられたりする。最初のお話「火うち箱」なんて、主人公の兵隊さんはお金をたくさんくれた魔法使いのおばあさんの首を切ってしまったのに、最終的にほしいものを全て手に入れた。すごいな。きれいごとだけが人生じゃないということなのかな~。

2014/08/20

高橋 橘苑

文庫本2冊読んだだけだが、誰しもすぐ気付くのは、アンデルセンが単なる童話作家ではないということだ。「氷姫」は子供向けと思えない物語だし、いかにも幸福に終わるのかと思いきや、唐突な悲劇が来て、より深い印象を与えている。「年の話」も印象的。無機的な生活の外側に、不思議な子供や神様しか見えない、もう一つの世界があることを伝えてくれる。ただ、短いが最も良い作品は「一つの莢から生まれた五人兄弟」。O・ヘンリーの名作「最後の一葉」に似ているが、こちらはもっと滑稽感とユーモアがある。

2014/11/09

ムー

表題作をはじめ氷姫などどれも面白かった。 子供のころに読んでいないので新鮮です。

2021/06/15

環奏

幼少期に読み親しんでいたアンデルセン童話をもう一度読みたいと思い、読み始めました。改めて読むと、かつては思い至らなかったことがたくさん。『野の白鳥』は今も昔も変わらず好きです。『一つの莢から出た五人兄弟』は最後、ああ…と思わされました。童話の最後は不思議な説得力がありますが、この話もまさにそう。ただ、そういうものだよな…と嘆息。逆に、初見の『「身分が違います」』の最後は、とてもあたたかい気持ちになりました。童話は熟読すると奥が深いですね。あとがき前のゲオルグ・ブランデスの評論も面白かったです。

2013/09/29

あみめ

小さいころに読んだままになっていたおやゆび姫や赤い靴。改めて読んでみると、童話というよりおやゆび姫は民話に近く、赤い靴は宗教話に近かったのにおどろきました。聞き記したものもあって、季節の神がいるような多神教とアンデルセンが加えたと思われるキリストの一神教が交わったりしていてとてもおもしろかったです。ヒナギクはアンデルセンらしい救いのない話で辛かったですがよかったです。アンデルセンらしくて。やっぱり童話は残酷なところと暗いところがなくちゃ。ご都合主義じゃだめなのです。

2010/08/11

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