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マッチ売りの少女/人魚姫: アンデルセン傑作集 (新潮文庫)

マッチ売りの少女/人魚姫: アンデルセン傑作集 (新潮文庫)

マッチ売りの少女/人魚姫: アンデルセン傑作集 (新潮文庫)

作家
アンデルセン
天沼 春樹
出版社
新潮社
発売日
2015-07-29
ISBN
9784102055052
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マッチ売りの少女/人魚姫: アンデルセン傑作集 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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15編。若い娘からおばさんまで、主人公は皆、女性。運命に翻弄されるヒロイン達が物悲しい。アンデルセンは何か女性に恨みでもあるのか?と思ったら、「生涯に数々の恋をし、ことごとく失恋してうちのめされた」そうです。(解説より・笑)いえいえ、笑っちゃいけませんね。それが彼の原動力になったのでしょうから。中には宗教色が強く、いまいち理解できない話もありましたが、今更ながらアンデルセンの凄さを思い知らされました。酸いも甘いも噛み分けた大人のための童話です。教えて下さった読み友さん、ありがとう。

2020/06/11

優希

世界中で親しまれているアンデルセンの童話の数々。知っている作品は少なかったものの、その世界に魅了されました。語りつがれてきている名作だからなんですよね。

2024/03/16

aika

一冊の絵本が、今思うと私そのものを形作ってくれたように思います。幼稚園のころ、母が読み聞かせてくれた「マッチ売りの少女」。凍えるほどの寒さの中、冷たい石畳に裸足をさらし、おぼつかない足どりで歩く女の子の横顔が、それが物語るこの世の悲劇が、子供の頃に思い浮かべた情景のままに今でも鮮明に思い起こされます。それは初めて「かなしみ」という感情を知った瞬間でした。でも今読んでみると、不遇な身の上だったアンデルセンが、信仰を土台として少女の最期に残してくれた光には、ほのかな優しさがあったことにようやく気づけました。

2019/12/23

tomi

絵本をほとんど読まない子供だったので、タイトルしか知らない作品が多いアンデルセン童話。今更ですが天沼春樹の新訳で読んでみました。信仰の大切さなどキリスト教色が強い印象。「赤い靴」の主人公の少女は堅信礼に赤い靴を履いて行ったために神から苛酷な刑罰を受ける。この展開は童話というよりホラー。「パンをふんだ娘」の主人公は、新しい靴が汚れないように親へのお土産のパンを粗末にしたために地獄に堕ちる。色んな工事道具を擬人化した「ふたりのむすめさん」はユーモラスで楽しい。「親指姫」は結構薄情だと思うが、地獄に堕ちないの?

2019/12/21

二戸・カルピンチョ

童話ってなんなのか。私は童話を知らなかったということだ。童話の役割は?刺激的過ぎて、幼い私が読んだ絵本との違いに驚くのと、大事な部分が削がれていたのに気がつく。生きて幸せになる事が叶わないこれらの作品の中で、心臓が張り裂け、命を燃やし、それで神の愛のもとに輝く登場人物。ヘッセの短編みたいだ。アンデルセンのパラドックス、この世の不完全性の定理。

2019/09/14

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