風と共に去りぬ (1) (新潮文庫)
風と共に去りぬ (1) (新潮文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
物語の冒頭からして長編構想を思わせる。作者のミッチェルもじっくりと書いて、そして読者である我々にもじっくりと腰を据えて読んでほしいのだろう。時期はまさに南北戦争の前夜。舞台はジョージア州北部のタラ。そして第1巻の終盤ではアトランタへ。いずれも時代と風土の感じがとてもよくとらえられている。しかし、何よりも魅力的なのは、そううした時間と空間とを逸脱したスカーレットの存在そのものだろう。そのことは、レット・バトラーにも、そのままあてはまる。時間も空間も、そして二人の今後にも、大いなる波乱の予兆を孕んで第2巻へ。
2018/12/10
ケイ
内容を知っているつもりでいたら、全く違った。バトラーは今のところ端役でしかないではないか。話の筋立ては読ませるものだが、主人公たち、特にスカーレット・オハラや彼女の母に全く感情移入できない。こんな女、勝手にすればいいじゃないと思う。彼女が不幸なのは、周りに不幸を与えた因果応報。好きではない男達に気のある素振りをして思わせぶりな事を言うのは、意志の強さとか男勝りとは正反対で同居出来るとは思えず。彼女が惚れたアシュレは立派。そんな人になびかなかったのだもの。あと、時代とはいえ、黒人の扱われ方がやはりいやだ。
2017/10/04
美雀(みすず)
スカーレットの激しい気性は父親譲りだな。アシュレには振られるし、その奥さんのメラニーには優しくされてイライラするし、レット・バトラーに出くわせば血圧上がりそう。目まぐるしい忙しさに彼女のエネルギーは沸々しっぱなし。そんなスカーレットにわくわくしっぱなしで読むのが楽しいな。
2014/09/04
のっち♬
農園主の娘スカーレットは、意中のアシュレとメラニーの結婚を聞き、当て付けにその兄の妻となるが、折しも南北戦争で未亡人になる。「いつか、あたしは、したい放題のことをし、いいたい放題のことをいってやろう。人がなんといったってかまやしないわ」自己中心的、傲慢、我儘、貪欲、自惚れと数多の欠点を持ちつつも、決して困難に屈しない強い意志を持ったスカーレットの波乱に満ちた人生を中心に、個性豊かな人物たちや時代背景が抑制のきいた精緻な筆致で描かれる。比較的温和な第一巻では、喪服姿でダンスに加わる破天荒な場面が印象的。
2020/07/15
大阪魂
中学ん頃読んだし映画もみた超名作!1862年、日本は幕末、米国は南北戦争て頃、米国南部のタラ農園で育ったスカーレット16歳、綺麗けど1番ならんと気すまへん性格、でも見せかけは淑女になれるよー教育うけて周りの男にはモテまくり、女子には嫌われまくり!他の子と結婚してまうアシュレを奪うべく告白したら振られ、ヤケになった彼女は言い寄ってきた名門の坊ちゃんと結婚も彼は戦争で死亡、17でひとり親寡婦になったスカーレット、大人しできひんくて金持ち皮肉屋バトラーとダンスして周りにも親にも大顰蹙…この先もむちゃ楽しみ!
2024/04/10
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